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□十五夜
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「はぁ!?団子??」
面倒くさそうに顔をしかめたのはマチだった。
「今日はジャポンでは十五夜っつって、酒と団子をつまみに月を見るんだよ」
と得意気に話すのはノブナガ。
「で、その団子ってのは何なんだよ?」
初めて聞いた食べ物で、想像がつかない。
「はぁ!?お前マジか。
団子を知らねえとはな」
呆れるノブナガにイライラするマチは、さっさと言えと睨みつける。
「団子ってのは丸くて、中に甘いもんが入ってて、薄い皮で包んであんだよ」
知らない食べ物の説明というものは意外と難しい。
「いや、全然分かんない」
ノブナガの的を得ない説明にマチのイライラは増す。
「俺たちは、酒を盗んでくるからよ。
とりあえず団子作りはまかせた!!」
無責任に押しつけて、フィンクスを待たせてるからとノブナガは逃げていった。
「あんのやろぅ…」
マチのどす黒いオーラに気付いたユウが駆け寄ってきた。
「マチ、凄い顔してどうしたの!?」
マチは事の顛末をユウに話した。
話を聞いたユウも腕を組み、うーんと唸っていた。
「団子かぁ…初めて聞いたなぁ」
2人で考えても一向に答えは出てこない。
「あ!」
少し経って、閃いたようにユウが声を出した。
「もしかして、アレかなぁ…」