short

□who!?
1ページ/6ページ

泣く子も黙る幻影旅団。
彼らには大きな問題が立ちはだかっていた。



「そろそろ決着をつけるべきだな…」
団長であるクロロは重い沈黙を破るように、口を開いた。



その言葉に

「異論はないね、ささと白黒つけるよ」

「まぁな、じゃねーとらちがあかねぇな」

「でも、団長どうやって決着つけるつもり?」

同じく神妙な面持ちのフェイタン、フィンクス、シャルナークがそれぞれの意見を告げる。


「んなの、いまからユウんとこ行って、問い詰めりゃいいだろ!!」

フィンクスのデリカシーの欠片もない発言に全員が冷ややかな目線を送る。


「…それじゃ、ただの尋問ね」



次の言葉を促すように、クロロに目線が集まった。





「………シズクに協力を頼む」

……

……

「「「は!?」」」








ユウは去年旅団に入ったメンバー。

その可愛らしい容姿に一目惚れした者、優しい性格に惹かれた者、凛とした一面に恋に落ちた者…
きっかけはそれぞれだが、皆ユウに夢中となった。 

特にこの4人は毎日のようにユウを巡るバトルを繰り広げていた。




「…というわけだから、シズク協力してくれ!!」
もはや、団長としての威厳など、微塵もない。


「ぇえ〜…なんだか、気乗りしないなぁ…」
シズクからすれば迷惑な話である。

「ユウと、一番仲がイイのはシズクね」

「でも、どうして私の協力が必要なの?自分で聞けば早いのに…」

「だからよぉ、そこは女同士本音で語り合えるってもんだろ」



ここで、シャルナークが諭すようにシズクに声をかける。
「シズク、君は幻影旅団を大切に思ってるよね?」

当然だと言うようにシズクは頷いた。

「これは僕らの…ひいては旅団にとっての一大事だ。
これを解決しないと僕らも全力で仕事に打ち込めない。
そのための協力と言えば分かってくれるよね?」

シャルナークは、わざとらしくシズクにウインクした。


シズクは、そうなの?と言いたげな顔でクロロに振り向く。

「…ぁ、ああ、そうだな。
シャルナークの言うとおり、これは旅団の為だ
(なんか違う気もするが…)」

………

………

「……分かりました。でも1回きりですよ」

よっしゃぁあとガッツポーズをつくる、意気地なしな男たち。






「ユウの好きな人を聞き出して、決着をつけるね!」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ