水色ガールフレンド

□03.恋の相談
1ページ/5ページ

洗面台の冷たい水で洗顔をすると、寝ぼけた頭が一気に冴えわたる。

鏡に映った顔をじっと見つめても、そこにいるのはいつもと変わらない私。

『顔見に来たら悪かたか?』
思わず、昨日のフェイタンの言葉が頭をよぎった。

美人…ではない。
格段に可愛いとか、そういう顔立ちでも無い。
ごくごく普通の顔立ちをした私。


この顔をわざわざフェイタンが見に来ようと思ったんだ。
そう思えば、今までの自分どこか違ったように感じる。
何がと言われるとよく分からないんだけど…。

昨日からフェイタンは3日間仕事でアジトに戻らない。
離れて会えないぶん、顔を見に来てくれたのかな。
フェイタンとまだ上手く接する自信が無くて、少しホッとしたような寂しいような。


「シオリ…なにやってんのさ」
声のした方を向くと、マチがこちらを怪訝な顔をして見ていた。
気がつけば、何分も鏡の前の自分とにらめっこしていたみたい。

「おはようマチ。
寝ぼけてボーッとしちゃったみたい」
なんだか格好悪くて、適当にごまかした。

マチも洗顔を終えて、それぞれの部屋に戻ろうとした。
そのとき私の頭の中で素敵な考えが閃く。


「マチ!ちょっと話したいんだけど、いいかな?」
フェイタンがいない、こんなときじゃないと出来ない秘密のガールズトーク。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ