少女狂想

□10.『それぞれの気持ち』
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レイラの朝は金魚の餌やりから始まる。

そして、低血圧のフェイタンが仕事がある日には起こしてやる。

「おはようフェイタン
…顔怖いよ」

「……………」
何気ない朝のやり取りも、当たり前のように感じてきた。





フェイタンは仕事に出かけた。
レイラがアジトの広場に向かうと、そこには瓦礫の上で何やら作業をしているマチ。

「何してるの?」
「え?縫い物だよ。
服を直してんのさ」

マチがそう答えると、興味津々といった顔でレイラはじーっと見つめてくる。

「レイラもやるかい?」
簡単なボタン付けくらいならマチは教えてやろうと思った。

嬉しそうにレイラは頷く。

「じゃあこれのボタン付け。
団長のシャツだから、ちゃんとやるんだよ」
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