水色ガールフレンド

□02.恋が知れ渡った
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フェイタンと私は部屋の中のソファで並んで座っている。
私は、フェイタンに体が当たらないギリギリの位置にいる。

緊張感が漂い、とても恋人同士が仲良くしているなんて雰囲気じゃない。



「フェイタン、どうして私を探してたの?」
「顔見に来たら悪かたか?」
またも鋭く睨まれる。

その目は怖くて逸らしてしまったけれど、フェイタンがそんなことを言うと思わなくて少しドキリとした。



「シオリは何故ワタシ探してたか?」
今度は逆に同じ質問を返される。

「あの…フェイタンに聞きたいことがあって。
昨日のこと、みんなに話したの?」
恐る恐る尋ねてみる。

「当たり前よ」
「どうして?」
「シオリがワタシのものになたと言えば、誰もお前にちょかい出さないね」
フェイタンが表情も変えずに言う。

…フェイタンって、もしかして凄く独占欲が強い?
私なんて、フェイタンの関心の外だと思っていたから意外だった。



私が黙って何も言わずにいたら、フェイタンが私の顔を覗き込んできた。
「ワタシが彼氏だて思われるのが、嫌だたのか?」
眉間にシワ寄せまくるの止めてください。

私は頭を横にブンブン振る。
嫌とかじゃない。ただあまりの展開に自分の頭と気持ちがついていっていないから。


こんなあやふやな気持ちで、フェイタンの彼女になるなんて失礼だよね。

やっぱりきちんと言わなくちゃ。




「…あっ「昨日は悪かたな」
私の声にフェイタンの言葉が重なった。

…フェイタンが私に謝ってる?
そのことに驚いて、自分が話そうとしたことより、その言葉の先を聞きたいと思ってしまった。

「シオリをビクリさせたと思てるよ。
…でもワタシは本気ね」
フェイタンの目に射抜かれて私は身動きが取れない。

今まで私が思っていたフェイタンが、どんどんと塗り替えられていく。
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