進撃の巨人 夢小説文
□ハンジの説明を聞く
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蛇口を捻れば頭に降り注ぐ温かいお湯。
最初は使い方すら分からなかったシャワーも、この1週間で慣れてきた。
シャンプーで髪を洗えば、不思議な事に髪がサラサラになるし…泡を流す際は心なしか疲れまで流れる気がする。
…体も洗い終え、柔らかいタオルで水気を拭いていく。
ハンジが用意してくれたであろう服に袖を通し、私はリヴァイの部屋に戻った。
『お待たせ…』
そう言い、私はソファーに腰掛けるハンジの隣に座った。
「よし、それじゃあ早速…」
「待て…」
本題に入ろうとしたハンジの言葉を遮ったのは、自らのデスクでコーヒーを啜っていたリヴァイ。
「どうかした?」
立ち上がり私の向かいのソファーへ移動したリヴァイが、私に一言…
「来い」
言われるがままリヴァイの脚の間に座れば、肩に掛けていたタオルを取られ、そのまま頭をわしゃわしゃと拭かれた。
『それで訓練って何をすればいいの?』
そんなリヴァイをよそに私はハンジに話を促す。
「あぁ、訓練にも幾つか種類があってね…」
…馬術・兵站行進・格闘術・兵法講義・技巧術・立体機動…
「でも、私達も仕事があるから…全部を教えるのは難しい。だから、取り敢えずは格闘術・兵法講義・立体機動…この3つを中心に訓練していくつもりだ…」
「因みに格闘術と立体機動の訓練は俺が担当する…」
急に私達の話に参加してきたリヴァイは私の髪を拭き終え、今は丁寧に梳いていた。
その証拠に手には櫛が握られている。
…似合わないな…
「兵法講義は私が教えるから!! …あ、馬術は大丈夫だよね?」
リヴァイの後に続けたハンジの表情はとても嬉しそう…かと思えば、思い出したかの様に質問をされる。
『私の乗る馬がアクティーフなら問題ないよ?』
相棒であるあの子に乗るのに訓練なんていらない…今まで通りで大丈夫。
「よし、なら早速行こうか…」
『…?』
「兵法講義…私の部屋に来て!!」
『わッ!? あ、リヴァイ!! 髪、ありがと…また後でね!!』
急に立ち上がったハンジに手を引かれ、リヴァイの部屋を出た。
兵法講義って、何するんだろう?