進撃の巨人 夢小説文
□少女の警戒を解く
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壁外調査の帰還中…姿の見えなくなったリヴァイ。
戻ってきたかと思えば、その腕の中のには幼い少女を抱え…
「勝手に付いて来た」
と小柄な黒い馬を連れている。
壁内に着き、本部に戻る…医務室は今回の負傷者で埋まっている為、リヴァイの部屋のソファに少女を寝かせる。
あの黒い馬はどうやら本当に付いてくるらしく、本部まで来た為…他の馬同様、馬小屋に繋いだ。
私はリヴァイ、ハンジと共に別室で少女について話し合う。
リヴァイの話しによれば、少女はあの黒い馬で巨人から逃げていたらしい…
「にしても壁外の少女なんて、興味深いよねぇ…あぁ…早く目 覚まさないかなぁ…」
興奮気味に話すハンジにリヴァイが冷ややかな視線を送っているが…ハンジの言う通り…
「取り敢えず、少女が目を覚ましてからだな…」
その結論に至り、少女が眠るリヴァイの部屋へと戻った。
部屋に入れば、少女が目を覚ましこちらを見ていた。
それを見たハンジが少女に質問攻めをかましたお陰で、私とリヴァイにまで殺気の籠った目を向けてきた。
取り敢えず、敵意がない事を伝えるべく、穏やかに声を掛ければ、返ってきたのは小さな溜め息。
それに思わず苦笑してしまいながらも、少女に自分達の事を話す…
たった1人で壁外にいながら生き残っているのは何故か…
他にも壁外に人は暮らしているのか…
聞きたいことは沢山あるが、まずは少女の警戒を解かなければ…
一通りの説明を終え、協力して欲しい旨を伝える。
そこで漸く少女が口を開いた。
『…1つ聞きたい…』
「何だ?」
『アク…アクティーフもここにいるの?』
アクティーフ…人の名前か?
少女の他に人はいなかったとリヴァイが言っていた筈…それを確かめる様にリヴァイに視線を送るも彼は首を横に振るだけだ。
「残念だが、君の他に人は…」
『人間じゃない!!私と一緒にいた黒い馬だ!!』
私を遮ったのは僅かに声を張り上げた少女だった。
黒い馬…あの馬はアクティーフと言う名前らしい。
ずっと付いて来た為、今は馬小屋に繋いでいる事を伝えれば、少女は少し驚いた様だった。
『アクに会わせて…私は人間が嫌いだから、協力するかはそれから考える…』
少し考えてから言葉を紡ぐ少女…それに頷き、私達は4人で馬小屋へと向かった。