鬼灯の冷徹 夢小説文
□EU地獄のキング
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執務室にはホワイトボードがある。
そのボードには、一ヶ月の予定が書かれており、シオンはそれを眺めていた。
『サタン王、来日…?』
綺麗な字で書かれた、その予定にシオンは首を傾げた…
それもその筈、今日の枠には昨日まで書き込まれていなかったからだ。
「どうしました?シオン…」
『あ、鬼灯様…今日のこの予定って…』
「あぁ、実は昨日、急遽に決まりましてね…」
ボードを見上げるシオンに、やって来た鬼灯が説明する。
「案内は私がしますので、シオンはいつも通りで結構ですよ…」
『分かりました!…あ、サタン様って、悪魔…ですよね?』
「え?まぁ、そうですね…それが何か?」
『あ、いえ…何でもありません…仕事に戻りますね!』
少し考える素振りを見せ答えた鬼灯に、シオンはいつもの笑顔で自分のデスクに戻って行った。
「(…どうしたのでしょう…まさか、悪魔が怖い…とか?)」
その後ろ姿を見つめ、首を傾げる鬼灯…対するシオンの脳内は…
『(閻魔殿の柱に飾った、魔除けの仮面…外しておいた方がいいのかな…?)』
鬼灯の心配など他所に、全く見当外れな疑問が浮かんでいた…。