鬼灯の冷徹 夢小説文

□茄子とのデュオ
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シオンは執務室に籠もり、ひたすら書類の処理をしていた。


『この決算書、計算間違ってる…直さなきゃ…』


赤ペンを執り訂正を施したり…


『あれ?この書類は2枚組の筈なんだけど…』


数ある書類の中から目的の物だけを探したり…

…時折、聞こえてくる閻魔が亡者を叱咤する声に、大王も頑張っているのだと、小さく笑い…

気付けば…


『私、さっきから独り言多い…!!』


そんな自分に溜め息を吐き、ふと視線を上げると…


「「…………………」」

『唐瓜くん、茄子くん!!いつからそこに…?』


入り口の付近でオロオロしている2人を視界に捉えた。


「すみません…ノックは何度もしたんですけど…」

「何かシオンさん話してたから…声掛けにくくて…」

『(聞かれてた…//!!)』


独り言を聞かれてしまった恥ずかしさに赤面し、困ったように笑う。


『執務室に籠ってるとどうしてもね…今のは忘れてね?』

「えー…可愛かったのに…」

「コラ茄子!!…すみません…それで用事って何ですか?」


頷かない茄子を唐瓜が軽く咎め、シオンに話を聞く。


『あ、そうだった…お願いがあってね…』


そう…この二人が執務室に来たのは、他でもないシオンに呼ばれたからなのだ。


『実は三途の川から賽の河原までの掃除を頼みたいの…』


申し訳なさそうに言い、シオンはデスクの引き出しを開けた。


『掃除用具は保管庫の使っていいから…これ鍵ね?』

「分かりました!」

「頑張ります!」


保管庫の鍵を渡すシオンに二人が意気込む。


『時間掛かると思うから、掃除が済んだら、報告だけして…そのまま上がっていいよ』


元気よく返事をした二人を見送り、シオンは再び書類に向かった。






 
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