ONEPEACE 夢小説文
□ローの宣戦布告
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最初にベポから話を聞いた時は、その行動の真意が掴めず、警戒していた。
だが、ベポから話を聞くうちに、警戒は興味へと変わり…
…実際に会ってみて、その興味は、更に膨らんだ。
――な、何するんですか…//!!?―
…酒場で働いている割には、男慣れしていなくて、頭を撫でられただけで、赤面する初心さ…
――別に船長さんの信用なんていりません…―
思ったことを口にする素直さは、恐らく嘘を吐けないタイプ…
――ドアの修理代、頂けます?―
普通の女なら悲鳴を上げるであろう場面での強気な発言…
――…前からならいいわけだ。…殺しちゃっても…―
殺気に動じず、戦い慣れした身体の動きと敵に向ける冷ややかな視線…
『…それが、私達…エルフ族…』
物憂げに自らの一族のことを話すミシェルの姿でさえも、視線を逸らせない…。
「そうか…お前がエルフ…」
こいつの1つ1つの行動とコロコロと変わる表情…
膨らんだ興味は…最早、気に入ったなんてものではない…欲しい…こいつが…
「ミシェルよ…お前、おれ達と来ないか…?」
ミシェルが欲しい…。
おれの言葉に少しの間、驚き固まるミシェルが口を開くが、恐らく紡がれるのは否定の言葉。
「あと9日…おれ達がこの島に留まる期間だ…」
そんなもん、端から聞くつもりなんてない。
「おれは海賊だ…欲しいモノは必ず手に入れる…残りの9日で、必ずお前を頷かせる…!!」
しっかりとミシェルの目を捉え、そう宣言する…
「今日は帰る…明日から覚悟しとけよ…?」
茫然と立ち尽くすミシェルに背を向け…船へと戻ったのは昨日の話…。
…さぁ、どうやって頷かせようか…
目を覚ましたおれは、昨日のことを思い浮かべ、部屋を出た。
「キャプテン、今日は何処に行くの?」
「…そうだな」
見張り台の上から尋ねるベポの声に、少し考える。
船に居るのは暇だ…酒場は夕方からだし…
ん?そう考えたら、ミシェルは昼間、何をしているのか…?
ベポと遊んでるくらいだから、もしかしたら暇なのでは?
そんな疑問から思いついたことをベポに伝えた。
「…ミシェルのとこ」
「いいなぁ…船番じゃなかったらオレも行きたかった!!」
そんなベポの声を背に、おれは船から飛び降り町へ向かった。
「あの人が自分から出向くとは…いつもは女を呼びつけるのに…」
「これは船長…いよいよ本気か?」
そんなペンギンとシャチの会話など知らずに…。