鬼灯の冷徹 夢小説文
□鬼神と神獣の確執
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数分後、例の人物を見つけ出し、思い切って性別の確認を行うと…
「あたし?ニューハーフだけど、手術はしてないわよ…」
「「「『…………………』」」」
返ってきた答えに、固まる一同…。
…逸早く我に返った鬼灯は携帯を取り出し、素早くボタンを押し耳に当てる。
『え、鬼灯様?何を…』
「体が男性なら胸囲は男性とみなします!!」
相手が電話に出ると同時に叫んだ鬼灯に、閻魔と桃太郎が電話の相手を直感する。
―「イーヤ!!心が女性なら僕は女性だと思うね!!」
『あ、白澤様か…』
電話口から漏れて来た大きな声に、シオンも相手が白澤であることに気付く。
―「なら、賭けの対象を変えようか!シオンちゃん。そこにいるだろ!?」
『?』
「シオンを巻き込む気か…内容によりますが聞いてやる」
自分の名前が聞こえたシオンは首を傾げ、鬼灯はそんなシオンをチラリと見遣ると、顔を顰め白澤の言葉を待つ。
―「単純かつ明白さ…シオンちゃんを―――」
そこで声を抑えた白澤…内容を聞いたのは鬼灯のみ。
白澤の言葉を聞いた鬼灯は、ふうと息を吐くと共に目を閉じる。
「…いいでしょう、分かりました」
そう言いゆっくりと開いた目に映るのは、きょとんと鬼灯を見上げるシオン。
…電話を切った鬼灯は、帰りましょうかと閻魔と桃太郎へ目を向け、四人は閻魔殿へと足を進めるのだった。