進撃の巨人

□天邪鬼
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「はぁ!?じゃあもう勝手にすればいいよ!!ジャンのバカ!!!!」

「そっちこそ勝手にしろブス!!!!」


…またジャンと喧嘩をしてしまった

珍しいという程でないがしょっちゅう、というほどでもないわたし達の喧嘩

いつも下らない理由で喧嘩が始まる

そう…この間は確かエレンとジャンが喧嘩してて私とミカサが止めに入ったんだけどその時私はどう考えてもジャンが悪いと思ったからエレンを庇うようなことを言ったんだよね…

そしたらジャンは

「お前は誰の女なんだよ!!」

って逆ギレして来てそんなの関係ないしって私も

「あんたみたいなやつの所有物になった覚えは有りませんけど!?!?」

で喧嘩のスタートだった


ベルトルトやライナーになだめられたジャンがごめんなさいしてくれたから私もごめんなさいした…

いつもそうだった、言いたくないのに思っても見ないこと言っちゃう


今回だってそう私とベルトルトがちょっと仲良くしてただけでヤキモチ焼いちゃって顔真っ赤にして怒ってた。

行動自体は可愛いって思ったしヤキモチ焼いてくれたの嬉しかったのに

「別に私が誰と仲良くしよーがかってじゃん!!!てかジャンだってサシャとかミカサとかとデレデレ仲良くしてたし!!!!!」

後半のデレデレ仲良くしてたのはちょっと気になってたのは確かだけど言うつもりなんて無かったのに…



だってジャンを困らせたくなかった

彼は優しいからきっと二人との関わりを減らすとか何とかしてくれる…

私のせいでジャンの友達が減るのはヤなんだ


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「ぶすって…言われた…っっ」

走って自室へ戻った私はアニやミカサに泣きついていた

「ブス?ぶすって…不細工のことでしょ。マテリアはブサイクじゃないからあいつの言ったことなんて気にしなくていい…」

「マテリアは綺麗、とても綺麗。だから自信持っていい…」

自分の顔に自信があるわけではないがジャンがブスって言ったのは本心じゃない事くらいわかってはいた

でも乙女心的な何かが打ち砕かれた悲しさがね…

「ジャンにバカって言っちゃった…っ…うぅっ」

「…間違えてないと思う。」

「流石 マテリア、的確だね 」

…予想打にしない答えに笑うしかなかった

「ふっ…そ、それだめだよ…っんふっ…w」

涙を流しながら笑う私の顔が奥に立て掛けてある鏡に映る


…ブサイクじゃん


「もっと、笑えばいい。泣き顔も可愛いけどあんたには笑顔が一番似合ってる」

とそっぽ向いたアニの顔が私の見ていた鏡に映る…耳まで真っ赤だ

アニ…とても可愛い!!

「ミカサ、アニ…!!ありがと…!!誤ってくる!」

そう言いいつしか止まっていた涙のあとをタオルで拭きジャンにごめんなさいするべく彼を探しに出た

「あっ…じゃっ…つっ」

角を曲がった先にジャンを見つけるが神妙な顔つきでベルトルトとなにか話しているみたいで私はとっさに陰に隠れた



「なぁ、お前さ、 マテリアが好きなんだろ 」

「…さぁ?どうだろうね…。」

「しらばっくれんなよ…!」

「じゃあ、僕が マテリアが好きって言ったらどうするの?譲ってくれるの? 」

「…あいつ次第だ、お前になら…」


うそ…

そこはさぁ…嘘でもお前にはやらねぇ的なセリフを言う場面なんじゃない?

私の足はジャンの方向へと向かっていて気づいたらすぐ後ろにいた

「ジャン…っ!」

ベルトルトはまずいっていう顔をして私を指さす。
それに気づいたジャンが振り返った時、私の手のひらは天高くふり上げられたいて振り返ったジャンの頬にパシンッッと音を立ててクリンヒットした

「馬鹿じゃないの…っそこはっうそ、でも…っう…ぅぇ…っ」

止まったはずの涙が倍の量になりぶりし返す

「……っな、泣くなって」

私のほほに触れようとするジャンの手を払い除けて二歩後ろへ後ずさる

「信じられない…ジャンっほ、んとは…私のことす、好きじゃないんでしょっ…」

グズグズと鼻を鳴らしながら喋るもんだから多分殆ど何を言ってるか伝わってないも思う

「は?!なにいって…っておい!!」

私は体を反転させ来た道を全速力で走る
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