進撃の巨人

□ぬくもり
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マテリアside

怖い

そう震えた声をきき私は目を覚ました

「…ん…ベルト…ルト?」

彼の名を呼ぶと彼はしまった、と言う顔をした

暗がりであまりわからなかったけど彼の顔色はあまり良くないように見えた

またうなされていたのか…

仕方無いと思う、だって彼は超大型巨人で数え切れない人を殺して居るのだから

彼は私が彼の秘密を知っていると知らない

お互い知らん顔して現状を維持している

ライナーがこっそり教えてくれたのだ。聞いたときは知らなかった方が良かったと思ったし今も思っている

でも気づいた事があった、彼は自分が殺してしまった人々に恐れていた、彼自身が自分の力に恐れていた

大き過ぎる体に見合わない小さくて傷つきやすいその心に私は愛情を抱いた

「怖くない…怖くないよ」

この言葉は自分への言い聞かせとしての意味もあったかもしれない

いつ巨人化するかわからないベルトルトに対しての恐怖、いつ…私の元から去っていってしまうかもわからない恐怖…

私にほだされて、ずっとここに居てくれればいいのに…なんて、そんなに都合よくはいかないよね

ベルトルトに抱きしめられたまま横になり私は目をつぶる



明日目を覚ましても彼がこの腕の中に居ますように
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