小さな言葉から生まれたもの達

□呼ばれた筈の朝
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朝、声が聞こえた気がした。
早朝ともいえる時間帯に訪ねる友達はいない。
でも、声が聞こえた。
俺の名前を呼ぶ声が。
其れは凄く不安そうで、恐怖、悲しみ、寂しさでいっぱいだった。
其れが何故かあいつの声だと思った。
確信がある訳じゃない。
ただ、そう思った。

抱きしめてやりたい

愛を囁いてやりたい

名前を呼んでやりたい

そう思った。
でも、此処にあいつはいない。
俺の隣にあいつはいない。
それが何故か歯がゆかった。



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