ハチミツどろっぷす

□9.不良少女と旅行
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「……アレ?もしかして……凛ちゃん?」


『……………え?た、高尾?』


突然目の前で開いた扉に驚いた凛と悲鳴をあげた咲であったが……


「ええええ!?なんでこんな所にいるわけっ!?」


『それはこっちのセリフよ!』


そこにいたのは高尾と緑間


と、初めて見る人達


「俺らはバスケ部の合宿でここにいんだよ。そっちは?」


『えっと……慰安旅行的な?』


「ちょっとちょっと凛?」


「どういう事?知り合い?」


高尾と凛が話をしている所に咲と蘭がストップをかける


凛はゴメン!と言うと軽く自分との関係を説明した


「はぁーん…なるほど……」


「………」


「ん?なーに?」


咲をじーっと見つめたまま動かない高尾


そして凛の耳にそっと耳打ちをした


「凛ちゃん……ま、まさかその……そこにいるのって……」


『あーメンバーだよ。咲と蘭』


「ままままままままままま……っ!!??」


まぁ…そういう反応になるか、ファンなわけだし……


こんな身近に会えるなんて思ってもなかったでしょうねぇ


なんてクスクス笑いながら凛は緑間の隣にいた男の子2人に目がいった


『ねぇ、緑間。その2人は…』


「敵なのだよ」


『敵?』


「おいコラテメェ言い方考えろ」


赤髪の彼はそう言ってゴホンッと咳をした


「俺は火神大我。誠凛高校バスケ部1年だ」


「僕は黒子テツヤと言います。同じく誠凛高校バスケ部1年です。僕達も合宿で…たまたま緑間君達と同じ宿だったんです」


『はじめまして、私は如月凛。へぇーみんなバスケ部なんだ』


咲と蘭も自己紹介を軽くやった所で………聞こえてきた声















「高尾ぉー!緑間ぁー!一旦集まれって言っただろ……………え?」


『あ…………宮地…せんぱ…』


「凛……か?」


驚く宮地に凛は急いで顔を背けた


「なんで…ここに?」


『ちょっと遊びに……』


凛の不審な様子に咲と蘭も顔を見合わせて首を傾げた


「咲…あの人は…」


「多分あの人がよく凛の話に出てくる人よ。LIVEでも見かけたもの…それにしても」


これは……もしかして…


「凛、アンタ……」


「お前らまだこんな所いたのか。なーにやってんだ」


「あ、アキちゃんナイスタイミング」


突然現れた彰にギョッとする男達


「誰?こいつら。ナンパされてんの?」


「うーん残念ながら違うわぁ。凛の学校の友達とその友達?らしいよ」


「へぇ………」


宮地達は腕組みをしながら全体を見回す彰に少し顔が強張る


「な、なぁ…あの人誰?」


『え?あー……』


小声で聞く宮地に凛は何て言えばいいんだ…と考えていると


「俺は咲の兄貴。今日はこいつらの付き添いなんだ。まぁーよろしく」


『!?』


不敵な笑みを浮かべる彰に宮地は少しどこか気に入らない顔をした


「で?とりあえずまずは荷物の整理な。じゃ、また後で、バスケ部男子共」


そう言うと3人の背中を押しながらその場から離れていく彰


そして、表情1つ変えずに凛に質問をした


「凛」


『なーに』


「あの蜂蜜ボーイはお前がよく話している男か?」


『蜂蜜ボーイって何よ……そうだよ。宮地先輩。DropSのファンなんだよ』


「…………………」


『彰…?』






























「どうしたんすか?宮地さん」


「……別に」


「………?」









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