ハチミツどろっぷす

□8.不良少女と仕事
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『………はぁ』


凛は屋上のフェンスに寄っ掛かりながらため息を吐いた


『なんなんだよ…いつもと全然雰囲気違うじゃんか』


お昼ご飯は屋上で集まって食べている凛とバスケ部レギュラーだったが、今日は誰も喋ろうとしないまま、ただ黙々とご飯を食べるだけであった


『……………サボると彰に怒られるけど…』


どうもやる気がでない


バスケ部レギュラーは皆教室に戻った後、凛はまた1人で屋上に行った


もうすぐ午後の授業が始まる


でもそんな事どうでもよかった


『…………………』


あの人達が元気ないだけでココまで自分が気にしてしまうなんて


『私の中で大事な存在になってきちゃったということかな……はは』


午後はここで昼寝でもしよう


そう思った凛はそのままゆっくりと腰を下ろした……その時、


ガチャ……………










「アレ……なんでここにいんの?」


『……それはこっちのセリフなんだけど』


屋上に現れたのは高尾だった


『授業は?』


「もう始まる。俺はただのサボり」


『へぇー奇遇だね。私もサボり』


高尾は小さく笑うと凛の隣に腰掛けた


『ねぇ……教えてよ』


「え?」


『バスケ部なんで元気ないわけ?高尾も緑間も……宮地先輩も……』


「…………やっぱなぁ…元気出ないよなぁ……」


『……?』


「あのな、俺達インターハイ逃したんだわ」


『…………え』


高尾の言葉に凛は目を見開いた


「俺や真ちゃんももちろんインターハイ行きたかった。でもそれ以上にさ……やっぱ先輩達の方がその想いは強かったんだと思う。最後…だし」


『………………』


最後


この言葉が凛の心に深くつきささった


『……そう、だったんだ』


凛は自分の胸にそっと手を当てた


『……………』


胸が痛い


ズキズキする


私はどうしたらいいんだろうか


彼らの為に…宮地先輩の為に……何をすればいいのかわからなかった





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