ハチミツどろっぷす
□6.不良少女とLIVE
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『みんなー!今日は来てくれてありがとー!』
「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」
「いやーすごいね本当に!2階席までビッシリよ?」
「今日は最後まで楽しんで行ってくださいね」
『じゃーまずはファン投票で人気が高かった上位3曲を一気に歌うよ!みんなついてきてね!』
……そして
時間はあっという間に過ぎていき…
「「「「アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!」」」」
ファンの皆がアンコールと叫んでいたその舞台裏で、凛は少し焦っていた
「凛!そろそろ出るわよ…ってどうしたの?」
『彰の奴……いや確かに特等席だけどさ…まさかあんな目の前だとは思わなかった』
「目の前?え!!まさか、その噂のバスケ部の人達がいるの!?」
『……あの一番前の真ん中。最初は全く気が付かなかったんだけどね…ソロの時に聞き覚えのある声が聞こえてきてさ…』
「あぁ!あのめちゃくちゃデカイ声で『リンちゃぁぁんんんん!!!』って叫んでた人ね!へぇーあの人なんだぁー」
咲がチラッとステージ袖から客の方を見る
「ま、私らのリーダーを助けてもらったお礼を私からもしなきゃね。あの黒髪の人、私のファンなんでしょ?」
『え、うん。そうだよ?』
「OKOK!よし、行くか!蘭、準備はいい!?」
「もちろん」
「凛もサービスしてやんなよ?」
『え、ええええ!?』
ーーーDropSの皆さんがステージに戻りまーす。照明がつくまでーー3…2…1……
『みんなぁー!アンコールありがとー!!』
「よーし!最後はみんな大好きあの曲でしめるよ!」
「そして幸運の飴玉ターイムもありますよ」
音楽と共にまた現れたDropS。手にはカゴを持っていた
『じゃー聞いてください!あわ玉シュワシュワ!』
音楽が流れ、それに合わせて3人が歌いだす。そして…
「うぉぉぉ飴玉くれぇぇぇ!!」
「幸運の飴玉俺に下さいいいいい!!!!」
幸運の飴玉タイム
LIVE恒例、最後に歌いながらDropSのメンバーがファンに向けて飴玉を投げるというパフォーマンスがあるのだ
『ーーシュッワシュワシュワ♪あわ玉ハジける♪』
凛は歌いながら宮地の方をチラッと見た
そしてゆっくりと宮地の方へ近づいた
「うぉ……!?!?こっち来る!?リンちゃんがこっち来る!?」
「みみみみ宮地さん落ち着いて下さいってマジでこっち来てる!マジでリンちゃんこっち来てる!!」
宮地の目の前に行くと凛はしゃがみ、そっと飴を渡した
『…………いつもありがとう』
「え……え、えええ!?!?リンちゃん!?!?」
凛はニコッと笑うとまた何事もなかったかのように歌い、ファンに飴を投げるのだった…
そして、その飴を貰った当の本人は…
「…………夢か?これは夢なのか?」
……放心状態に陥っていました
「…宮地さん!?しっかり!?え、てかすげぇー羨ましいんだけど!!俺も欲しいわ!!」
「へぇー欲しいの?」
「もちろん欲しいに決まってぇぇええええええええ!?!?」
「あはははっ!」
いつの間にか高尾の前で笑っていたのは咲だった
「ササササクちゃぁぁ……」
「欲しいのなら、はい!あ・げ・る♪」
高尾に飴を渡しウィンクをする咲
宮地、高尾
戦闘不能
『今日は本当にみんなありがと!これからもDropSを宜しくね!!』
こうして無事にLIVEは終了したのだった
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