ハチミツどろっぷす

□2.不良少女とバスケ部
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廊下に出るとニコニコしながら待っている高尾がいた


「あ!宮地さん!DVDどーだったっすか!?やっぱ最高ーすよね!」


「はっ!どこが?」


「安心しろ。宮地は立派なファンに昇格したぞ、一夜で」


大坪が高尾の肩にポンっと手をおく


「マジっすか!!え、誰推しっすか?」


「すっげー迷うが…サクちゃんの明るくてトーク上手な所とかも良いと思うがランちゃんのようなクールビューティーできる女みたいのも捨てがたい…が!やっぱりなんと言ってもリンちゃんだな!しっかりしてるし歌も……」


「さっき聞いたからこの辺で止めようか宮地君」


大坪がストップに入るが、宮地はなんだと!と言っては更にまだ足りないと語り出す


「あはははっ!予想以上っすね!で、結局宮地さんはリンちゃん推しって事っすよね☆」


「まぁそういう事になるな」


宮地が少し唸ったのちに頷きながら答えた


すると高尾は急に無表情になり


「宮地さん……俺は宮地さんの事をマジ尊敬してます」


「は?オイ、どーした…」


「「まさか…(さすがに宮地に引いたのか?高尾)」」


急にこんな事を言い出す高尾が少し気持ち悪いと思ったのか、苦い顔をする宮地


大坪と木村は高尾が何を宮地に言うのか、静かに見守っていた


「尊敬してますけど……これだけは譲れない!!














絶対にサクちゃんが一番っすよ!!」


「「そっちの話かぁぁぁい!!」」


「……んだと」


カチッと聞こえたお互いのスイッチが入る音


※もう手をつけられないので温かい心で2人の会話をお楽しみ下さい


「いや確かにサクちゃんも良いと思うぞ?んでもな!グループのみんなを引っ張っているリーダーシップ!そしてファンを大切にする心!そしてそして何と言ってもあの笑顔!!」


「確かにそれは言えてます…が!笑顔ならサクちゃんも負けていない!ぶっちゃけリンちゃん以上っすね。『キャンディベリー』のサクちゃん見ました?ソロの部分見ました?」


「はぁ?お前それ言うならな、『あわ玉シュワシュワ』のサビ前見たか?お?見たのか?」


「あのジャンプしてからの投げキッスやばいでしょ。マジパネェっすよ!?」


「ピースしてからのあの満面の笑み。これが一番に決まってんだよ、あんま舐めたこと言ってると埋めるぞコラ」


「サクちゃん!!」


「リンちゃん!!」


「………俺はこっちの短髪の子の方が好きだな…えっと…ラメちゃんだっけ?」


「「ランちゃん!!!!」」


少し場を落ち着かせようと間に入った大坪だったが、逆効果だったようだ…


「だいたい宮地さん昨日今日の知識で決めつけないでほしいっすね。時間が経つにつれてきっとサクちゃんの良さが………おっと!」


夢中で話していた為周りを見ていなかった高尾は誰かと軽くぶつかってしまった


「すんませ……あれ?」


『……あ、昨日の』


そう、ぶつかった相手とは…またしても昨日ぶつかった女、如月凛であった


『気をつけ……』


バチッと凛の視界に飛び込んできたのは『DropS』のDVD


『…………』


…これはマズイな


長時間ここにいるのは危険だと思った凛はそのまま黙って立ち去ろうとした…が


「おい、待てそこの女」


『ーっ!?』


宮地が去ろうとする凛を呼び止めた


「俺は騙されねぇぜ。お前…もしかして…………」


『!?』


急に身体が熱くなってきたのを感じた凛


……マズイ。もしかして、バレた?





















「………もしかして、お前も好きなんだろっ!?『DropS』のファンなんだろ!?」










『……………は?』









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