橙色の彼女

□第5話 『もう私たちは終わったんだよ?今更掘り返さないで』
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『あら?』

あれは確か…

『火神君?』

「あ…栞。」

火神はストリートのバスケコートにいた。

『どうしたの?部活は?』

「部活は、行ってねぇ。」

『それは…あの桐皇戦のせいだったり?』

「…」

『ねぇ。1ON1、しない?』

「ハァァァ!?いや、お前…」

『一回勝負ね。私がOF、火神君がDF。火神君が勝ったら何でも一回だけお願い聞いてあげる。』

「…上等だ。」








ダムッ…ダムッ…

ボールは栞からだ。

ダッ…

「ふん!もらった!!」

クルッ!

火神を華麗にかわし、ニコッと笑う栞。

その後もチャンスらしき場面はあったが華麗にかわされる。
動きがとても滑らかなのだ。

「クッソ…!」

『あ!』

シュートで放ったボールを得意のジャンプで止められてしまった。

『はぁー高いねやっぱり。反則でしょ。』

「いや、お前もこんなに強いなんて聞いてないぞ。」

『あれ?だって私アメリカ行ってバスケしてたし。』

「マジで!」

『火神君も雑誌読みそうにないもんな…涼ちゃんとのインタビュー記事の所に書いてあったんだけどね?』

「インタビュー記事って…お前有名人なのか!?」

『涼ちゃんと同じモデルだよ!』

「マジかァァァァ!!こ、今度見るからよ…」

『うん!ああーそうだ。勝負、火神君の勝ちだから願いをどうぞ?』

火神は少し考え、そして…

「じゃあ…俺と付き合ってくれ。」

と言った。
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