橙色の彼女

□第3話 あいつは…アメリカに行ったはずだろ?復活?戻って来たって事か?
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「ねぇ!見た?今週の雑誌!」

「見たぁ!黄瀬君かっこ良かったぁ!」

「私なんて地元の本屋行っても売り切れててさー隣町まで行って来たんだから!」

「栞ちゃんも久しぶりに見たなぁー。」

「可愛いよねぇ!女子の憧れよ!」

「黄瀬君と栞ちゃんが幼なじみだなんて…本当に凄すぎだから…!」















「おい!買ったか?雑誌!」

「隣の隣町まで行ってやっと買えたぜ!」

「俺買えなかったぁー!」

「今回は栞ちゃん特集にプラス…じゃあーん!」

「お、お前…それはァァァ!」

「付録で栞ちゃんの全身ポスター付き!」

「んなぁー!?」

「羨ましいぜ…」

「おい!見せろよー!」

「乱暴に扱うなよ!栞ちゃんに傷つけたらマジ、グーパンだからな!」

「おい、お前ら。騒がしいんだよ。」

「あ…お前は…





















青峰!」






「何見てんだよ。」

「雑誌だよ、今月の。」

「はぁ?雑誌?…そう言えば女子共が黄瀬だなんだって騒いでたな。」

青峰は雑誌を取り上げ表紙を見た。

その瞬間、目を見開く。

「…これ…」

「黄瀬なんかの目的に買うかよ。栞ちゃんが今回復活特集だからわざわざ買ったんだよ。」

表紙には笑顔でポーズを決めている黄瀬と…

「…栞か?」

あいつは…

アメリカに行ったはずだろ

復活?

戻って来たって事か?




あいつが…






栞が…



「はっ…そうかよ。」

青峰はそう言うと雑誌を持ったまま立ち去ろうとした。

「おい!てめぇ俺の雑誌返せよ!」

「俺がありがたくもらってやるよ。」

「なっ…!?ふざけんなよ!」

しかしその男子生徒は

「あぁー?」

青峰にギロッと睨まれ動けなくなった。















「栞…」
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