カラフルDay'S

□40.「………………久しぶりだな、虹村」
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『…………はい……はい、わかりました。失礼致します……』


電話を切るのと同時に流れる沈黙


私の顔は真っ青になっていた


「まさか……彩香先生が…」


テツくんがグッと唇を噛みながら悔しそうに言った


「……いよいよ本格的にこの街は安全じゃなくなったということだな」


『せ、征十郎……』


「戻ろう。やはり虹村さんに相談するべきだ……ここは危険だ」


征十郎の言葉に皆は大きく頷いた


そして私の手を取りながら「大丈夫、俺たちがついているからな」と言い、小さく微笑んだ









































「その写真の男……片岡は俺の知り合いです」


「なんだって、シュウ!?」


「……元仕事仲間だそうですね。虹村さん、何でもいいです。彼の知ってる事を教えてください」


桜井は真剣な表情で虹村を見つめた


そんな桜井に修造は小さく頷き、そして今吉に言った


「……これが…片岡の仕業なら………この事件、アイツの狙いは俺です」







































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ーーー



虹村修造と片岡健也


2人はとても優秀であった


優秀な2人を見て、周りは次の船長はどちらかであろうと噂していたほどであった


そんなある時、修造は見てしまった












ーーー片岡が密売に手を貸していた現場を…







「片岡……なにやって…」


「……に、虹村…っ!これは…」


「……お前、これって犯罪、だろ?何犯罪に手を貸してんだ」


「……………っ」


苦い顔をしながら俯く片岡に修造は少し考え、そして


「………俺は何も見てねぇ」


「は?」


「今後もう犯罪に手を染めねぇと約束しろ。そしたら誰にも今日の事は言わねぇ……お前は優秀だから、俺なんかよりよっぽど船長の資格がある。だから…これで終わりにしろ」


「に……虹村……」


そう言って修造は目をつむった。きっと彼なら…と。仲間を信じたのだった


そしてその片岡も修造の言葉に胸打たれ、密売を止めようと決意した。それにライバルからの船長の資格がある、という言葉


片岡は船長になれるものだと確信した











しかし、それは呆気なく散る







「虹村、お前が次のこの船のトップだ」












片岡ではなく修造


そう、選ばれたのは修造だった





そして片岡は密売に手を染めていた事がバレた


………あの時、修造以外にも現場を目撃した者が告げ口をしたのだった























そして、その次の日から片岡は姿を消した






























『……た、ただいま…ってアレ?今吉さんに桜井くん?』


「おお、久しぶりやな」


『どうかしたんですか…?皆さんここに…』


「いやいや、ちょっとお兄さんに犯人の話を聞いただけや」


『犯人?』


まさか……と思った私は真っ青な顔をしながら今吉さんの袖をつかんだ


『あの……通り魔事件の…!?』


「……そや。でももう安心せぇ。犯人はもうわかったで」


『え!?本当ですか!?』


「あぁ、だからもう大丈夫や。後は警察に任せぇ」


ほな、またな


そう言って今吉さんと桜井くんは帰っていった


『………犯人わかったんだ…!』


「おかえり、茜」


『お兄ちゃん!』


「もう全部終わったから安心しろよ?」


ニッと笑うお兄ちゃんに私もニコッと笑いながら『安心した!』と、言った


「…………」


そんな兄妹のやり取りを奥で見つめながら、本当にこれで終わりなのだろうか……と1人何かに引っかかっていた氷室であった









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