カラフルDay'S

□38.「虹村さん、貴方この男の事知っていますよね?」
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「…………はぁ」


今吉はデスクの上に散らばった新聞を見つめていた


「奴さん…楽しんどるんかの?ホンッマ訳わからんわ…」


「先輩!」


ため息をついている今吉を呼ぶ声


……若松が資料を片手に勢い良く部屋のドアを開けて入ってきた


「うっさいねん、お前。もうちょい静かに開けぇ」


「す、すんません……って!そんな事より、昨日襲われた被害者…今度は紫の傘を皆持っていた事がわかりました」


「……紫」


赤…黄…青…緑………そして紫


「随分とカラフルやな…」


「なんか色だけ聞くと青峰達思い出しますよね」


「青峰……キセキの世代、か…」


って…そーいえば?


「青峰どこ行ったんや」


「消えました」


「よし、シバく」


満面のブラックスマイルを浮かべながら青峰の携帯に電話をかけようとすると…またまた部屋のドアが開く音


「先輩!防犯カメラの解析終わりました!」


「お!でかした桜井!」


「で?怪しいヤツ映ってたか?」


若松の言葉にはい!と頷いた桜井は一枚のプリントを今吉のデスクの上に置いた


「……この男が毎回被害現場の周りをうろついている事がわかりました。そして、身元までわかったのですが…」


「…どないした?」


「経歴を辿っていたら…」









































「いやぁーいきなりお邪魔してしまって…堪忍な」


「いや、別にいいですよ?」


お茶をすすりながら軽く頭を下げる今吉に修造はキョトンとした顔のまま手を横に振った


「ちょっと聞きたい事があってなぁ……アレ?そちらにおるんは…」


「あ、氷室です。俺いない方がいいですか?帰りますけど…」


「あーそうそう!氷室君やったな。いや、かまへん…すぐ終わるから」


今吉はニコッと笑うと桜井にアレを、と小さい声で言った


「あの……虹村さん。この写真を見てもらいたいんですが…」


修造の前に出された1枚の写真


「…この男に見覚え、ありませんか?」


「………………っ」


「……シュウ?」


写真を見て表情が固まる修造


それを見た氷室も心配そうに修造の顔を覗き込んだ


「……これは…一体……なんで…」


「この近辺で通り魔がおるのは知っとるやろ?その事件を今ワシらが追っておるんやけど…」


「現場近くの防犯カメラを解析した所不審な男が映っていたんです。この写真の男の名前は『片岡健也』…虹村さん、貴方この男の事知っていますよね?」


「……………………」


虹村は一瞬視線を下に落とすと


「あぁ……











知ってる」


そう言って…小さく苦笑いをした

























ピピピ……ピピピ………


「茜、電話が鳴っているぞ?」


『あ、本当だ!ありがとう真太郎!』


スマホに表示された名前を見て首を傾げた


『…園長先生?………はい!虹村です…………はい……………え?』


みるみるうちに真っ青になる茜


どうしたんですか!?と聞く黒子に茜は表情が強張ったまま答えた


『彩香先生が……昨日、通り魔に襲われたって…』








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