カラフルDay'S

□34.「うわぁ!虹村君だ!!久しぶり!」『え??お、おう……!』
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「よし!とりあえずやるからには優勝目指すわよ!」


「え、マジで言ってんのか?だってキセキが……」


「優勝しなかったら全裸で逆立ち」


リコさんはニッコリと微笑んだ


……いくらお兄ちゃんの身体だとしてもそれは妹としてなんとしても阻止したい…


「で、ポジションの確認だけど…黒子君が入った事で高校の時と同じスタイルでいけるわ。ただ問題が…」


「伊月の枠だな」


木吉さんの言葉にリコさんはゆっくりと頷いた


「ええ、PGポジションがいないのよ。鉄平にやってもらう手もあるけど…」


『……なぁ』


「ん?なに?虹村君」


『俺が……俺がPGやるわ』


「「「「「え??」」」」」


私の言葉に皆は声を揃えて目を丸くした


「虹村先輩、待ってください。先輩はポジションはSFじゃ…?」


『えっと……PGも実は得意でー……ははは……』


というか私は元々ポジションPGですから


どういう事?と思ったそこのあなた


まぁ簡単に言うと、確かにお兄ちゃんはSFなんだけど…


私のポジションはPG。中学も高校もずっとそのポジションでバスケをしていました


ので、当然お兄ちゃんの身体だとは言え、要領をよくわかってんのはもちろんPGの方


『大丈夫大丈夫!マジで任せろって!な!』


「そこまで言うならば…じゃー虹村君に任せるわ!」


『おう!』


……とりあえずテキトーにそれっぽくバスケやってればバレないよね!!!


よし……なんとか乗り切れそうだ


…………お兄ちゃんは今頃家かな…大丈夫かな……ちゃんと私でいるかな……


まぁ!家にいれば平気か!!






















そんな妹の考えとは全く真逆の状況である兄、修造は只今宮地の車の中にいるのであった…


「茜疲れてないか?大丈夫か?」


「はい大丈夫でーす」


「そうか、んじゃーまだ先に行くか」


そう言って清志は更に車のスピードを上げた


突然ドライブに誘われた俺


いや……正確には俺ではなく茜を誘ったんだ


清志が何を考えてんのか未だにわからねぇーが……とりあえずそれを明らかにするまで俺は帰るつもりはねぇーからな…


「あのー先輩」


「ん?」


「今日なんで私を誘ったんですか?」


「さっきも言ったろ?そーいう気分だったんだよ」


「……それだけですか?」


「…………さぁ」


そう清志は言って会話は途切れた


なんとも空気が重い今の状況


なんていうか……いつになく清志も真剣な顔をしてるっていうか……














…………なぁ清志


まさか……そーいう事じゃねぇよな……??














「着いた」


「ここは……」


「俺のお気に入りの場所。ほれ、降りろ」


「あ、はい…」


車から降りた俺はそのまま清志の後ろを追いかけた


「うわ……」


目の前に広がる青い海


周りを見渡しても人1人いなかった


「あの……先輩」


「なぁ、茜」


清志はクルッと俺の方へ身体を向けると…少し悲しそうな顔をしながら言った

































「好きな男、いる?」





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