カラフルDay'S

□34.「うわぁ!虹村君だ!!久しぶり!」『え??お、おう……!』
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「いやーバスケとか久しぶりだからワクワクするぜ!!」


「本当久しぶりですね。僕は腕が鈍っていそうで少し心配です」


「それは大丈夫っすよ!だって黒子っちのイグナイトパスは日常でも生かされてるっす!」


「俺は前にテツのイグナイトをくらったぜ」(3話参照)


あの時の痛みを思い出しながら大輝は少しブルッと震えた


「みんななんでそんな荷物少ないわけぇー?」


「俺は逆に何故そんなに荷物があるのか知りたいのだよ」


「えぇー?だってバスケしたらお菓子食べたくなるでしょー?ていうかぁーお菓子ないと俺バスケしたくないし」


「お前は本当に相変わらずだな。人知を尽くしていなさすぎて飽きれるのだよ」


「ウルサイなー俺は赤ちんが言うからしようがなく来ただけだかんねぇー?」


敦と真太郎が少し火花を散らしているその後ろで…


「虹村さん、今日のチーム分けはどうしますか?」


『………』


「虹村さーん?」


『へ!?お、おう!!え、えっとそうだなーははは……』


「……?」


私(わたくし)、虹村茜はドキドキの危険と隣り合わせでありました


『あーあのーわた……俺は別にバスケしなくてもいいから…』


「え?ストバスに行こうと誘って下さったのは虹村さんなのに…バスケされないのですか?」


『え!?あぁ……いや……えっと……』


ああぁぁぁぁぁぁぁぁ征十郎の視線が怖いいいいぃぃぃぃぃ


お兄ちゃん!ヘルプ!!!わりとガチでヘルプ!!!!!


「おぉー賑わってるっすね!」


「受付はあそこみたいです……アレ?」


テツ君は何かを見つけたのか、その場に立ち止まってしまった…


『テ……黒子?どうした?』


「アレは………」


視線の先をみんなで見ると、そこにいたのは……


「あら??うっそー!黒子君!?」


「うっわキセキが全員集合してやがる……コレは優勝は無理だな…」


「オイオイやる前から諦めちゃダメだろーお前らしくないぞ?楽しんでいこうぜ♪」


「木吉先輩は相変わらずっすね」


『………リコさんに日向さん、木吉さん、大我……!?』


全員ではなかったが……かつての誠凛メンバーが集まっていた


「先輩方もストバスに?」


「まぁな。でもお前らもいるなんて聞いてねーぞ……」


「それより…赤司の隣にいる黒髪の彼……どっかで見た事あるが…どちら様だ?」


『!?!?』


うわぁぁぁ私の方に視線が集まってしまったぁぁぁ!!


『えっと…その…』


私が何て言おうかアタフタしていたその時、


「虹村…君?」


『え?』


私の前にヒョコッと出てきたのはリコさん


「うわぁ!虹村君だ!!久しぶり!」


『え??お、おう……!』


え?え??


お兄ちゃんとリコさん知り合いなの!?!?


いやでも……お兄ちゃん中学卒業したらすぐにアメリカに行っちゃったし…こっち戻ってきたのは大学生になる前…


大学で同じだった……わけないし。同じだったのは宮地先輩だもの


え?じゃー……どこで知り合ったの???


「虹村君あんま変わってないわね!最後に会ったのはいつだったかなぁー……中学の時以来だったり?」


『そ、そうだな!リコ……いや相田も元気そうだな』


「まぁお陰様で。パパが高校入ってから虹村君が来ない来ないって寂しがってたわよ?」


『……あぁ…』


あっぶねぇぇぇぇぇぇぇぇ


リコさんって言いそうになったわ…お兄ちゃんが絶対そう呼んでるわけないじゃんか!!


お兄ちゃんは宮地さんと氷室さん、それと歳上の人以外は呼び捨てだからな…


『俺実は中学卒業してからアメリカ行っててよ。だから顔出せなかったんだ』


「そうだったんだー!」


リコさんは納得したようにニコッと笑った


そして、その光景を見ていた涼太が「わかったっす!!」と言ってポンッと手を叩いた


「俺が中学の時、先輩の彼女だと勘違いした人…誠凛の監督さんだったんすね!!」


『へ?あ……』


思い出した


そういえばあの時涼太がお兄ちゃんの彼女らしき人を見たとか言ってて大騒ぎになったな…


ジムのオーナーの…娘


確かあの時お兄ちゃんはそう言っていた…ということはまさか…


あの時涼太が見た女の人はリコさんだったということか!!??


「か……彼女!?!?」


『え!?あ!悪い!黄瀬が勘違いしただけなんだ…ははは…』


彼女という言葉に反応したリコさんに私は必死に弁解した


が、


「な、なんなのよ…彼女だなんて…あり得ないわよ…ね、ねぇ!?虹村君!!!」


『え?おう……?』


リコさんはほんのり頬を染めながら私に何度も同意を求めた


……アレ?


なんか……アレ???


『ま、まぁ落ち着けって相田…』


とりあえずリコさんを落ち着かせようと肩を軽く掴んだ


「!?!?」


『……?』


……なんだ、この反応


待て待て待て待て。これは…これ以上は私が踏み込んじゃいけない系のやつじゃない!?←自分の事には疎いくせに他人の恋愛には鋭い


『あぁぁぁーほら!とりあえず受付!な!……って思ったんだけど相田のチーム人数足んなくね?』


「あ!そうなのよ!実は伊月君と水戸部君が来れなくなっちゃって…」


『そうなのか……よし』


私は少し考え、そして頷いた


『黒子、お前今日はこっちのチーム入ってくれ。俺も今日はこっち入る。そうすりゃ人数もちょうどいいしな』


「「「「「え」」」」」


「僕は全然構いませんよ」


「え!?黒子君と虹村君が!?助かるわぁ!!」


「待ってください虹村さん。これは…」


『悪いな、赤司。まぁーでもこれが一番お互いにとっていいわけだし。戦えるの楽しみにしてるぜ』


「……はい」


そう言って私はニッと笑った


……私結構慣れてきたっぽいよ?


だんだんお兄ちゃんに真面目になりきれてきてるよ!?さすが妹じゃない!?


「受付私が済ませといたから。とりあえず黒子君と虹村君はこのTシャツを着て!同じチームの人間同士お揃いのTシャツを着なきゃならないのよ」


『わかった』


リコさんからTシャツを受け取り、急いでその場で着替えた


「…………」


『……?』


そして後ろから感じた視線


『……えっと…?』


振り向くとそこにいたのは日向さんだった


『何か…?』


「…………思い出した。お前中学んとき帝光のキャプだった奴だな」


『…まぁそうだけど…』


「リ……リコとは…その……」


『……?』


「なんでもねぇ!!!オラ行くぞ!」


何か言いかけた言葉を飲み込んだ日向さんはそのまま私に背を向けてどこかへ行ってしまったのだった…





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