カラフルDay'S

□32.「好きな女をわざわざ別の男と遊ばせるたぁ正気か?」
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『お、おかえり!お兄ちゃん』


「おう!元気だったか?茜」


『ま、まぁね!でも…帰って来るなら連絡くらい…』


「すまねぇな…驚かせてやりたかっただけなんだ」


『う、うん…』


「ところで………………」


チラッとお兄ちゃんは私の横を見る


「なーんでオメェがここにいんだよ」


「俺も知らねぇよ」


「あぁ!?!?」


まぁまぁと2人を抑える宮地先輩


………………


今の状況、なんなのでしょう


リビングには私、お兄ちゃん、宮地先輩、征十郎、テツ君、そして花宮さんがいます


「あぁーー修造!悪りぃ!車のキーさしっぱにして来たかも。取ってきてくれ」


「はぁ?なんで俺が?」


「文句言うな。てめぇと大量の荷物をここまで運んで来たの誰だと思ってんだ?轢くぞ、コラ」


「……………わぁーったよ…」


お兄ちゃんは軽く宮地先輩を睨みながら、その腰をゆっくりと上げた


宮地先輩、バイクだけではなく愛車までお持ちでしたか。さすがです


そして、お兄ちゃんが外へ出て行ったの見届けると視線は一気に私に集まった


「茜、花宮。これはどういう事だ。説明してくれ」


『え……と…』


「茜…まさか…花宮真と付き合っているのか…?」


『えええ!?ち、違うよ!違う!』


「あんな事やこんな事を花宮さんとしていたんじゃないですか……?」


『してない!』


してないしてない!


覚えてないけど!!


「昨日俺がコイツをここに送って…多分そのままここで寝ちまっただけだと…思う」


「そう…か……」








……………沈黙


まぁお兄ちゃんに変な所を見られなくてよかったけど…


なんだろう、この微妙な空気


『み、みんなご飯食べてく?私作るけど!?』


とりあえずこの空気ぶち壊したれ!!


「……いや、俺はもう帰るよ。茜も元気そうだし…良かったよ」


「僕も帰ります。僕も茜さんの体調が心配だっただけなので…」


『そ、そう…?ありがとね…?』


じゃあまた…


そう言って征十郎とテツ君は部屋へ帰って行った


いつもなら帰れと言っても帰らないような奴らなのに…


【帰った理由】修造がいるため何もできない


『………………』


「………………」


「………………」


……アレ?もっと気まずくなってない?おかしくね?


「……茜」


『は、はい!なんですか?』


「今日どーせこの後暇なんだろ?」


『……え?まぁ…』


「花宮、お前も暇だろ?つーわけでお前ら2人で出掛けて来い」


「……ハ?」


『……はい?』


え、突然宮地先輩何をおっしゃっているのでしょうか??


「修造は俺からテキトーに誤魔化しとくから。オラ、早く準備しろ」


『待って待って宮地先輩!?いきなりすぎません?しかもは、は……』


よ、よりによって花宮さんと!?!?


「いーからツベコベ言わずに早く準備しろって!俺は修造と大事な話があるんだよ!」←嘘です


『そ、それなら。仕方ない…』


「はぁ…ったく」


花宮さんもため息をつきながら渋々と準備をしていた


靴を履こうと玄関へ向かった瞬間、乱暴に開くドア


「清志!オメェ鍵なんてささってねぇーじゃねーか!!つかしっかり鍵かかってだぞコラ!…アレ?どこへ行くんだ?茜」


『え、えっと…』


「これから茜と花宮仕事だとよ!」


奥から聞こえる宮地先輩の声


「なるほど、そっか……じゃーまた仕事終わってからな!」


『え、あ、うん!』


そう返事をしてなんとか家から脱出。外に出た瞬間思わず顔を見合わす私と花宮さん


「…行くか」


『…ですね』


「どこか行きてぇ所あんのかよ」


『いえ…特に』


「…………………」























『…で、ここになったと』


「なんだよ、文句あんのか」


『いえ、以前もどこか行こうと誘われて連れて来られた事があるので……』





特にないとは言ったけどね?



















またゲーセンですか……






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