カラフルDay'S

□30.「じゃー次は、2人にキスしてもらうからね」
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「はいじゃーとりあえず花嫁さんと花婿さんはそこの階段の上に立ってもらっていいかな?でーお友達の皆さんはその両端に立って…アレ?」


「赤司ィ!!何ちゃっかり茜に1番近い場所キープしてんだオイコラあぁ!?」


「ウルサイぞ、青峰。早い者勝ちだ」


「僕もこうなってしまった以上なるべく茜さんの隣で写真撮りたいです」


「ちょっとちょっと!ここはやっぱり1番撮影に慣れててイケメンな俺がそこに立つべきっすよ!」


「ええーみんなずりぃーよー俺も茜ちんと写真撮りたいよー」


「お前ら、いつまでも揉めていては撮影が長引くだけなのだよ。ということで間を取ってこの俺が…」



『お前らいい加減にしろ』


「埋めんぞクソガキ共」※2歳しか変わりません。そして皆成人です










只今私は花嫁になってまぁぁす♡


……いや、別に結婚するわけじゃないですよ?


簡単に説明すると、高校時代からの親友であるさつきにモデルをやって欲しい!と頼まれた為、まぁ…仕方なく…ウェディングドレスを着ちゃってるわけです!


……が、


『こんな所でも喧嘩しないでよ!もう!』


相変わらずウルサイカラフルな奴らに苦労しています…


「ほんっっっ……と懲りねぇな、お前ら。ん?何?そんなに死にてぇの?」


「あんた達ー?次騒いだら…素っ裸のまま外に叩き出すからね♡」


「「「「「………………」」」」」


そんな私でしたが…


今回は宮地先輩とリコさんのおかげでいつもよりは肩の荷が軽くなっています


え?なんでかって?


そりゃー代わりに怒ってくれるから♡


「はい、じゃーラストいきまーす!」


パシャ……!!


「はい!OKです!30分間休憩に入りまーす!」


『ふぇぇぇ……』


ひと段落ついた所で休憩に入った。やっぱり初めて着るからな…ウェディングドレスなんて…


動きづらいというか…なんか変に緊張するというか…とにかく色々疲れる


『人生で最初で最後のウェディングドレスだったりして……ね』


あぁ、私ならあり得るかも


だったら今の内に楽しんでおくのも…


「ったく何言ってんだお前。頭どっかにぶつけたのかー?」


『…宮地先輩』


少しネクタイを緩めた先輩がドリンクを片手に隣に座ってきた



「お前な、そんな夢のない事を今から言っててどーすんだよ。まだ人生長いだろーが」


『そうですけど…イマイチ自分が結婚する所とか想像できないというか…相手もいないし…』


「正直相手ならいくらでもいるけどな…それより…」


コイツの場合、兄貴のせいである意味結婚できるか危ういという面があるよな…


「好きな男とか…いねぇの?」


『……わかりません』


私は下を向いたままため息をついた


『わからないんですよ。恋愛とか…好きな人とか…そういうのは…』


「そうか…」


……わからない、か


「………もっと視野を広くしてみたら案外近くにいるかもな」


『え?』


「まぁ、もし誰も貰い手見つかんなくて困ってたら俺がもらってやるから」


『え?え…ええええ!?////』


「……………じょーだんだ。バァーカ」


フッ……と鼻で笑うと


じゃ、後でな


そう言ってその場から宮地先輩は去って行った


『……………』


“まぁ、もし誰も貰い手見つかんなくて困ってたら俺がもらってやるから”


『……違う違う。冗談だって言ってたじゃん』


何を勘違いしてんだ私の馬鹿野郎


私を嫁にもらった所で宮地先輩にはなーんにも良い事ないっての!!


『さーてと、気をとりなして次も頑張ろーっと!』


軽く伸びをした私は写真を確認していたリコさんの所に向かったのだった









「………………」


今会話を誰かに聞かれていた事も気づかないまま…






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