カラフルDay'S

□26.『いってらっしゃいって…なんで言わせてくれないの…?』
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『あれって……!』


前の方から端に寄っていく車


「警部待ってたでー」


「おう」


『け…警部…えっ!?』


私達の前でいつものように不敵な笑みを向けているのは今吉さん。よく見ると若松さんや桜井君もいる


『先輩これは…』


「この先に車にたてこもった殺人犯がいる」


『えええっ!?!?』


「……という名目で今このエリアをストップさせた。だろ?今吉」



「そういう事や。ちなみに二人は現場に駆けつけた警部様様やからな?」


『お……は、はい…』


き、規模がデカイよ…これ大丈夫なの?バレたら大変な事になりそう…


「大丈夫や。こっちで上手く揉み消すから心配いらんで」


警察の言葉とは思えないわ


「さ、早よ兄貴の所行かんと…飛んで行ってまうで?」


『え、どうしてそれを…!?』


「そらワシらも聞いたからや、福井からな」


『福井先輩!?』


「そや」


宮地先輩と今吉さんによると…


真太郎から真実を知った宮地先輩は急いで福井先輩と氷室先輩に連絡。宮地先輩は私の回収、福井先輩と氷室先輩はどうにか時間を稼ごうとあちこちに連絡をしているらしい


『先輩…』


「おっと。お礼はまだ早いぜ。あいつをまずはぶっ飛ばさなきゃな」


『はい!』


「こっちもあまり時間を稼げへん。今のうちに早よ行け」


今吉さんの言葉に宮地先輩は頷くとそのままバイクを走らせた


若松さんや桜井君も雰囲気作りの為かビシッと私達に向けて敬礼をしていた


「あと少しだからな、茜!」


タイムリミットはあと15分
























「……じゃ、そろそろ行くか」


修造は重い荷物を持ち上げ、スクっと立ち上がった。その瞬間、赤司と緑間が慌て出す


「に、虹村先輩!もう行くのですか?」


「まだゆっくりしていれば良いじゃないですか」


「いや……もう行く」


二人の不審な動きに残りのメンバーも気付き始め…


「赤ちん、俺達にも出来ることない?」


「え…?」


「お前ら二人が何かコソコソやってんのはわかってんだよ」


「大方、茜っちをここに呼ぶとか…そんな感じっすか?」


「え!茜来んのかァ!?」


「ショーゴ君黙れ」


ありがとう、と礼を言う赤司であったがまた直ぐに苦い顔をしながら


「一応手は打ったが…正直間に合わないかもしれない」


そう言って自分の腕時計をチラッと見た


どうやって修造を止めようか…と皆が必死に考えていたその時、空港内にアナウンスが響いた













「お客様にお知らせ致します。○時○分フライト予定でした飛行機の点検調査を急遽行っている予定で10分の遅れが生じております。お客様には大変申し訳ありませんが……」













「あちゃー遅れかよ…しょうがねぇな…」


「……………」


この放送を聞いた瞬間、全てを理解した者が………一人


「……緑間。大丈夫そうだ」


「……は?」


「ふっ………先輩方、やりますね」


不思議そうな顔をしている緑間の隣で、クスッと笑っている赤司であった





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