カラフルDay'S

□リクエスト1.「姉ちゃんに触んな!ぶっ殺すぞ!!」「あぁ!?やんのかクソガキ!!」
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『あ!おーい、さつきー!』


「あーちゃん!そっちも部活ちょうど終わったの?」


『うん!だから一緒に帰ろ』


女子バスケ部に入部している私は長い長い部活が終わり校門へ向かっている途中で親友のさつきに会った


さつきは男子バスケ部のマネージャー。今日はたまたま終わった時間が一緒だったようだ


『さつきと一緒に帰れるのも久しぶrグエッ!!』


「茜っちぃぃぃぃぃぃ!!」


いきなり私に飛びついて来たのは涼太。私よりデカイ図体で飛び込んでくるなよ…苦しい…


「茜っちも帰れるんすか?じゃー俺も一緒に!」


『え?まぁ…良いけど?』


と許可したのが間違いだったのか


「おい黄瀬ぇ!そこどけ、邪魔だ!」


「茜ー相変わらず可愛いぜェ…さすが俺の女」


「ちょ…なんでショーゴ君も居るんすか!?」


はぁ…どんどんウルサイのが増えて来たわ…


「茜さん、お久しぶりです」


『テツ君!久しぶり!』


「茜、俺達も一緒に良いかな?」


テツ君の後ろからやって来たのは征十郎と真太郎と敦


『わかったわかった、今日は皆で一緒に帰りましょう。もーそれで良いから』


いろいろと諦めて校門を出たその時












「あ!やっと来た!!」


『…ん?』


私の元に走って来るランドセルを背負った小さな男の子


「…茜っちの知り合いっすか?」


『知り合いって言うか…』


「姉ちゃん!遅えよ!待ちくたびれた!!」


『あーゴメンゴメン。すっかり忘れていたわ』


「「「「「……え…!?」」」」」


ね、姉ちゃん!!??


「えっと…あーちゃんの…弟君?」


『うん、そうだよ』


ほら、自己紹介しなさいと弟を促した


「………………虹村修造」


すっごく不機嫌そうに言う修造


「へぇー茜っちに弟がいたなんて驚いたっす。修造君って言うんだー確かに茜っちに似て…」


「触んな、気安く名前呼ぶなこのチャラ男」


「……!?( あ、あっれぇー?)」


一気に周りの空気は凍りつく


『修造!ダメだよーそんな事言っちゃ!!確かにちょっと見た目チャライけど「え、茜っち?」中身は多分しっかりしてる男だから!多分!』


あまりフォローになってねぇよ…と思ったキセキをはじめとする皆様


「姉ちゃん早く帰ろーぜ。こんな男だらけのムサイ場所にいたら何されるかわかんねぇぞ!」


「「「「「………(クソガキが……)」」」」」


本当に茜と血を分けた弟なのかと思ってしまう程の口ぶりに


「………なかなかやるな…この男…」


と、ついに赤司征十郎までも小さな対抗心を燃やしていた


「茜さんの所にまさかこんな番犬が居たなんて…」


「あぁ…小学生のくせして中々手強そうだな…」


「「(だが、しかし!!)」」


ーーーー気に入られればこっちのもんだ!!


「修造君も待っていたみたいだし今日は2人で帰ると良い。俺達はお邪魔みたいだからな」


「そうですね。確かにチャラ男達と一緒に帰らせると茜さんが危ないですもんね」


「黒子っちヒドイっす…」


「おいテツ。チャラ男達って何だ、達って」


征十郎とテツ君の発言に少し驚いた修造は


「………マトモな男も居たんだな。よし、学校内ではお前達に茜の事を頼むぜ」


「「あははは任せてよ修造君!(チョロい……)」」


そんなやり取りをしている中、私が知っている中で一番のチャラ男がベタベタ私に触って来た


『ちょっと…何よ祥吾!』


「あぁー?ダリィんだもん。茜の弟だかなんだか知らねえけどよ、俺には関係ねぇし。お子様は黙ってお子様ランチでも食ってろってなァハハハハハハッ!!」


私を引き寄せ腰に手を回して来たその時


「…………オイコラ、そこの白髪」


「………あぁ!?」


「姉ちゃんに触んな!ぶっ殺すぞ!!」


「あぁ!?やんのかクソガキ!!」


祥吾が修造の首根っこをグッと掴む


「ちょっ…ちょっとあーちゃん!?止めないと弟君が!!」


『確かに止めないとヤバイね…………祥吾が』


「………え?」





パシッ!パシッ!


「ハッ!!」


ドシャッ……………!!


「「「「「え…ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」」」」」


投げ飛ばされたのはなんと祥吾。まぁこうなるだろうと結果はわかっていたけどね


「い…いってぇ……!!」


『言い忘れてたけど私の弟、空手の関東地区王者だから』


「「「「「なんですとぉぉぉぉぉぉぉ!?!?」」」」」


『今度全国大会あるんだよ。ねー修造?』


「まぁな」


ギロリと修造は上から祥吾を見下ろす


「次また同じ事をやってみろ。今度は首の骨を折ってやる」


「「「「「(それって次は殺すって事だよね!?!?)」」」」」


ゴクリ…と唾を飲み込む祥吾。この時何故かこう思った


「(何故かわからないが…この男には俺は勝てない…)」


「さぁ!姉ちゃん帰ろ!」


さっきとは打って変わり…修造は満面の笑みで話を始めた


「今日学校でな弱い者イジメしてる奴がいたから一発かましてやったぜ!」


『わぁー偉いよ修造!さすが私の自慢の弟だわ!』


「えへへ…(姉ちゃんに褒められた…やべえ姉ちゃんの笑顔マジ天使…)」


それから時々顔を出す修造を見かけると祥吾をはじめとするバスケ部の皆が修造にヘコヘコするようになったとか…?


















『っていう夢を見たんだけどさ』


「あははははっ!虹村先輩がランドセル背負ってるなんてwwちょっと想像しただけで笑いが止まらないよー!」


「桃っちの言う通りっすーそんなちっこい先輩いたらもう…ブフォ!」


「つーか黄瀬、夢の中でチャラ男呼ばわりされてんのー笑えるぜ」


「投げ飛ばされている人もいたねー?」チラリ…


「あぁ!?なんか文句あんのかよ!!」


「小学生に投げ飛ばされるとはな…いくら夢の中とは言え情けないのだよ」


「灰崎君、小学生の虹村先輩にも勝てないとなると…どれくらい遡らなくちゃならないんですか?」


「おそらく虹村さんが赤ん坊の時じゃなきゃ勝ち目は無いな」


「赤ん坊でも危ないっすよーだってショーゴ君だし」


ケラケラ笑う皆の中、祥吾は一人ワナワナと震えていた


「てめぇら…好き勝手言いやがって……別に夢の話だろーがよォ!俺は今の虹村にも勝てるぜ、余裕でなァ!!」












「ほぉ………それは楽しみだな、灰崎君」


「ーーーっ!?!?」


『あ、お兄ちゃん』


満面の笑みで祥吾の首を掴みズルズル外へ引きずって行く


「そんなに自信があるなら今から勝負しよーかねぇー灰崎くーん?」


「グエッ…いや……待てよ…今からかよ…か、勘弁してくれよ…」


「ヤダネ(にっこり)」


そのまま表へ出された祥吾の運命は…まぁみんなわかるよね?


「ねぇあーちゃん。そう言えば夢の中の先輩は空手習ってたんだっけ?現実の先輩も強いけどそれって…」


『うん、空手やってたよ』


「「「「「…そ、そっかぁ…………(今度から気をつけよ…)」」」」」



ふと夢の内容を思い出した


あのお兄ちゃんに姉ちゃんと呼ばれるのも中々良かったなぁ…ランドセルお兄ちゃん…可愛い…


と思った茜でした








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