カラフルDay'S

□23.『大我…?』「こうしていれば怖くないだろ?」
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そんなこんなで次は敦の番


「んじゃーこれ」


パクッと食べた敦は美味しいー!と声を上げた


「これ、茜ちんの作った肉団子だぁー!!」


『本当?!た、食べれる?』


「食べれるに決まってんじゃんー」


「紫原、大丈夫か?いや茜の肉団子は美味いと思うがスープの方は……」


心配そうに聞く真太郎だったが敦はけろっとした様子で全然平気ーと答えた


「よっしゃ…俺の番がやっと来たぜ。俺はアワビなんかよりも茜の肉団子しか眼中にねぇからなァ!!じっくりと選ばせて頂くぜェ」


バシャバシャと鍋の中をかき回す祥吾


「はっ…!見つけたぜェ……」


パクッと食べる


『どう…?祥吾』


「…………………婆ちゃん…?」


『しょ、祥吾ぉぉぉぉぉぉ!?』


ーーしばらくお待ちください













『大丈夫?祥吾…?』


「あ、あぁ……マジで死んだかと思った……」


まぁ皆様お分かりかと思いますが、祥吾が食べた物はさつきが作ったアレでした


「つーかさ、まぁあの女の肉団子はもちろんなんだが…スープもマズくね?」


「灰崎もそう思うのか!やっぱりスープも変な味がするのだよ…」


『うぅ…だよね…でも私市販のスープの元を入れたのになぁ…』


「やっぱり変なのばっか入れてたからっすよー!ほら、青峰っちのザリガニとかショーゴ君のガムとかガムとか!」


「んだと!?ザリガニからはエビと同じようにダシが出てんだよ!多分!」


いや生臭いってテツ君言ってたよね?


「はっ!何もわかっちゃいねーな、リョータァ!ガムはな……アレだ…ダシ、取れんだよ」


んなわけねぇだろ


『ねぇ、みんな何を鍋に入れたか教えてくれる?私は肉団子』


「ロールキャベツ…だけど」


「ザリガニ」


「アワビ」


「鳥肉っす☆」


「桃井さんのアレです」


「こんにゃくなのだよ」


『こんにゃく?』


本日初めて聞くその単語に首を傾げた。こんにゃくなんて入ってたんだ…


「多分ツルッと滑っちゃって取れなかったんじゃないっすか?ちなみに…今日のラッキーアイテムは…?」


「こんにゃくなのだよ」


「ですよねー」


『祥吾はガムでしょ?んで…あ!敦は?何入れたの?』


そういえば敦の入れた物も誰も当たらなかったなぁ…


「俺ー?俺はねーやっぱいろんな味があった方が楽しいかなーと思ってね…」


あ、やな予感


「まいうb「お前か、犯人は」……犯人?」


鍋の中にまいう棒を入れちゃダメだって幼稚園児でもわかるよ?あんた仮にもパティシエだろーがぁぁぁ!!


『いろんな味…それだよ…それが溶けてこうなったんだ。うん、間違いない』


「お前達。本気なのかウケを狙っているのか知らないが、もしこの場に虹村さんがいたらどうするつもりだったんだ、ん?」


「「「「………」」」」←一気に顔に汗が流れる黒&青&紫&灰


「確実に血祭りっすよ、いやマジで」


いやいや…私が今すぐあんた達を血祭りにしたいくらいだわ。大事な鍋をめちゃくちゃにしやがって


もう人間が食べられる領域超えたから、コレ

















『全く……はぁーあ…お腹減ったなぁ…』


とりあえず鍋は撤去


今キッチンで洗っています


『どうしようかな…何か簡単につくろうかな?』


冷蔵庫の中身を確認していたその時…


プツン………


『………え?』


突然部屋の電気が消えました。ちょっとちょっと…闇鍋は終わりましたけど!?


「あれ…電気がつきません!」


『え、嘘!?って事は…停電!?』


周りを見渡すがみんなの声しか聞こえず…姿はもちろん見えない


『……みんな、どこ…』


何も見えない恐怖で私も慌て始めた。とりあえずキッチンから離れよう…うっかり何か危ない物に触ってしまわないように…


ゆっくりとその場に座り小さくなった


するとそこに…


「……茜、そこに…いるのか?」


『…え?』


その声は…


『大我!?』


「やっぱりココにいたか…」


ゆっくりと座る気配がした


「茜が心配だったから頑張ってココまで来たんだけどよ…大丈夫か?」


『う、うん…ちょっと心細かったけど…大我がいるからもう大丈…』


ゴロゴロガッシャーン!!


『ーーキャッァ!!』


突然の雷に私は悲鳴をあげた。今日雷が鳴るなんて聞いてないよ…


もしかして、停電も雷が原因だったり?


「お、おい!茜?」


『だ、大丈夫…ちょっとビックリしただけだから…』


フワ……


『大我…?』


「こうしていれば怖くないだろ?」


私は大我に抱きしめられていた







“ほら、茜。もー怖くねぇだろ?兄ちゃんがこうやってお前を守ってやるからよ”








『……………』



ふわっと香る大我の匂い。私は静かに目を閉じ


『ありがとう…大我』


大我の背中に手を回したその時


……パチリ


「かぁーがみくぅーーん?!」


「何してんすかぁぁぁぁぁ!?!?」


電気がついたのと同時に現れたのは怒りを露わにしている大輝とワナワナ震えている涼太


『あれ…ついた』


「あ…あ…いや…」


『……大我?どうしたの?』


「いや…その…(や、やべぇ…こんなに近かったのか!?つか俺何やって…!?)」


そしてその場に遅れてやって来たのは…


「火神!!な、な…!?」


「うわぁーー抜け駆けとかありえねぇーし」


「てめっ俺の茜に抱きつきやがって!ぶっ殺すぞあぁ?!」


「お前のでもないぞ、灰崎………火神大我(お前マジで覚えておけよ)」


「……(威圧感半端ねえよ…)」


なんか…みんなに心配をかけてしまったようだな…


『ゴメンみんな…私は大我のおかげで大丈夫だったよ!』


「「「「「へぇー良かった良かった(((((つーか早く離れろよコノヤロー)))))」」」」」


「火神君」


「く、黒子…」


満面の笑みでテツ君は言った


「茜さんを守ってくれてありがとうございました(僕が茜さんのナイトなのにどうして君が?横取り?火神君って嫌な奴だったんですね…というかその手なんですか?どうして茜さんの手が火神君の背中に?僕だって一度も以下省略)」


なんだかよくわかんないけど……みんな仲良しで私は嬉しいよ!(もはや鈍感の域を超えているヒロインでした)







(火神大我、高尾和成と共にブラックリストに追加だな)

(あ、氷室さんも追加ですよ)








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