カラフルDay'S

□22.「次何かしたら虹村さん呼ぶぞ。マジで呼ぶ…「すいませんでした。もーしません」
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『えぇー…今日夜遅いの?』


「あぁ、わりぃな。清志達と飲みに行く約束してんだわ。つーわけで夜飯もいらねぇから」


『わかった…残念だなぁ…』


「んなに落ち込むなよ。だから俺の分まで沢山食っとけよ?あと、あの野郎共に喰われそうになったらすぐにコールしろ。わかったな?」


『……?うん、わかった!』


お兄ちゃんは私の頭を優しく撫でるとじゃーな!と言って外へ出かけて行った


少し残念だが仕方ない。宮地先輩達との約束があるみたいだし…


私はキッチンへ戻ると鍋を取り出し手入れを始めた


『もう少ししたら来るな…』


今日はみんなで鍋パーティーをする約束なのだ。ちなみに場所は私の家でだ


それぞれが持ってきた食材をぶち込み、電気を消して食べる。いわゆる闇鍋、だ


人数はそれなりに居た方が良いかなと思い沢山招待した。まぁまずはもちろん…アイツらは必須だよね…?


ピンポーン………


ほら、噂をすれば…


『はぁーい、今出まーす』


ガチャ…


「こんばんは、茜さん」


「お邪魔するのだよ、茜」


『いらっしゃーい!』


まず最初に現れたのはテツ君と真太郎


『食材は?』


「バッチリです」


ちなみにそれぞれが持ってきた食材は秘密にする事。まぁ食べてからのお楽しみ、ってやつ?


ピンポーン……


「茜ー上がるぞー」


「茜っちーー会いたかったっすー!」


『涼太苦し……って、勝手に上がんなよ』


「インターホン押したから良いだろ?」


とか言ってドカッとソファーに座る大輝と私に抱きついたまま一向に離れない涼太


「茜っちぃぃぃー俺、今日たーくさん持ってきて…イダッ!!」


「黄瀬君、お久しぶりです。早速で申し訳ありませんが、こっちの手伝いしやがれ……してくれませんか?」


「黒………子っち……あ、うん。すんません…」


あれ?なんかテツ君が…いや気のせいだ


ピンポーン……


『はぁーい!』


ガチャ…


「やぁ、茜」


「わぁーもう結構人いるねぇー?俺達でラスト?」


『征十郎に敦!いや、まだラストじゃないよ。予定ではまだ来るはず……』


と、私がふと時計に目をやったその時


「てめぇ!なんでココにいやがる!」


「あぁ?誰だてめぇ…てめぇみてーなアポロ頭なんか知らねぇーよ」


「あぁ?!」


あ、来たわ


『いらっしゃーい!』


「わ、悪いな…俺まで誘ってもらっちまって…」


そう言って軽く礼を言うのは大我。同じマンションに住んでいるわけだし色々とお世話になってるし…マトモな人がいないと安心出来なかったのでお誘いしました、はい


「よぉ、茜。会えて嬉しいぜ。つーか、こんなムサイ所で鍋なんかやんないでいっそ…俺ん家来る?」


『元気そうで何よりですね、祥吾』


とまぁこんな感じに……私にベタベタ触れてくるこの男は祥吾。誘うか迷ったのだが、お兄ちゃんにシバかれた時なんか色々可哀想だったし…


と思って誘ったのだが、あぁー…もういきなり涼太とケンカしとるわウルセーゾコノヤロー


『よし…これでそろったかな。さぁーて準備しよ、準備!』


食器やら鍋やらを皆で用意していましたが…


「青峰君、灰崎君。ちゃんと手伝って下さい」


「あぁー?だりぃーー……」


「別に俺が手伝うほどじゃなくねー?人数足りてんだろーがァ」


ソファーに踏ん反り返っている大輝と祥吾。手伝いをしないとは…許すまじ。つーかさ……


『あんたら二人が座っているソファー、お兄ちゃんのお気に入りだかr


ガダガタガダガタ……ッ!!


「おいテツーその鍋俺が運ぶってーったく水臭いぜ?俺を頼れよ」


「さっき頼みましたけど?」


そんなこんなで…準備が完了しました!今日の為に買った大きなテーブルの前に皆で向かい、これから鍋じゃー!と思ったのですが……


「茜っちは何処に座るっすか?」


『え?うーん…まぁ何処でも良いし…ココにするわ』


と、テキトーに座ったのがマズかったのか


「はいはーい!んじゃー俺はココに…」


「おいリョータァ!!てめぇふざけんなよォ!?」


「そこどけ黄瀬ぇ!!茜の隣は俺だ!!」


「うるさいのだよ!近所迷惑を考えるのだよ!……茜、こっちに座れば安全だ」


「ミドちーん、水をさすようで悪いんだけどさー今その近所の人間全員ココにいるからねー?つーか茜ちんと一緒に食べるのは俺だかんねー?」


「皆さん、茜さんが困っています。しつこい男は嫌われますよ?」


「とか言いながらちゃっかり茜の隣をキープしてるな、黒子。ミスディレクションを使ったのか?」


「はははっ!全くお前達は…相変わらず何かを勘違いしているようだが、茜は最初から俺と食べる約束をしているんだ。な?茜」


『してません』


なんなんだ、コイツら。座席でいちいち揉めるのか!?ちょっとは大人しく出来んのかね?


『あの…誰でも良いから…いやマジで。早く鍋を……』


「よし、仕方がない。こうなったら茜の隣をかけて勝負だ」


『何故こうなった』


「はい!王様ゲームが良いと思うっす!!王様が茜っちの隣を二人指名するっす!!」


『え?涼太バカなの?』


いや、残念だとは思ってたけどさ…ふつーにジャンケンで良いじゃん。何故そこで凝るんだ?


つかさ、王様が指名って…ふつー王様を狙って皆くじを引くのにさ…


「ゲッ!王様当てたらその時点で隣行けねぇじゃんか!」


ってなりますよねー?まぁどうでも良いけど


「よし、では王様ゲームで決めようじゃないか。黄瀬、今すぐくじを作れ」


「イエッサー!」


は?今からくじを…?


だからさ……


『ジャンケンで決めろよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』


ねぇねぇ?いつ鍋食べれるの?ねぇ?







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