カラフルDay'S

□21.「やーいやーいリア充がおるわー」「青峰さん、幸せになって下さい」
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「なぁ…茜」


『はい、何です?』


珍し…くもないか。大輝が部屋に訪ねて来た


ちなみにお兄ちゃんは外出中だ


「頼みがあるんだけどよ…」


『珍しいね?私に出来る事なら、どうぞ?』


「あ、あのさ………弁当」


『ん?』


「弁当…作って欲しいんだけど…」


『はい?』


べ、弁当…?


どうしたの、大輝。少し恥ずかしそうに目を反らしながら頼んじゃってさ


数年ぶりにピュア峰が降臨なさったよ


『良いよ、私で良ければ!明日持ってくね!』


もちろん引き受けました。だって大輝が可愛いんだもん












そして次の朝


『……出来たっ!』


お弁当なんて久しぶりに作ったなぁー……


「…おい、茜」


『あ、お兄ちゃん。おはよー』


「何だその弁当。どっか行くのか?」


『うん。(大輝の所に)行くよ。久しぶりに作ったんだけど…あ、お兄ちゃん。ちょっとこの卵焼き味見して?』


「お、おう…(照)」


あーん…と卵焼きをお兄ちゃんの口へ運ぶ


「んっ!うまっ!」


『本当?良かったぁー(大輝にあげるものだから)ちょっと心配だったの』


じゃー警察に行って来まーす!と言って家を出る。お兄ちゃんは笑顔で行ってらーと見送ってくれた


「いやー美味かったなぁ……………ん?」


警察?


今、警察って言わなかったか?


「…気のせいだろ……あ、やべっ。時間ねぇ」


色々と少し気になったが、今日は大事な用がある為妹を追いかける事を断念した修造であった













『ここか…』


無事に大輝の職場に到着。あいつは何処にいるんだろ……


『あ、あの……大輝…じゃなくて、青峰さんは何処にいますか?』


とりあえず近くにいた女の人に声をかける


が、何故かその女の人は途端に嫌な顔をした


「あっちの奥の方の部屋」


『…あ、はい…ども……?』


私、何か怒らせるような事言ったかな…?


そういえば、さっきから女の人からの目線が怖い気がする…睨みつけ、ヒソヒソと会話しているようだ…


『……怖いな…なんか…』


そんなこんなで言われた部屋に到着


コンコン……


『失礼します……』


「……お?おぉぉぉ!?茜やんけー!久しぶりやのー」


「うおっ!茜!!」


「茜さん!こんにちは!」


『今吉さん!若松さん!それに…桜井君!!』


お馴染みの元桐皇学園バスケットボール部の皆様と再会


今吉さんや若松さんには前に一回保育園でお世話になった事があった(3話参照)


『桜井君も警察官だったんだー!』


「いえ…その…僕みたいのが警察官とか…本当にすみません!すみません!」


『あ、いや…そこまで…』


そのまんまだ。変わってないなぁ…


「で…どーせ青峰に会いに来たんやろ?」


『あ、はい。よく分かりましたね…?』


「そら…なぁ?色々聞いとるし?」


『はい?』


聞いている?何を?あと急に若松さんの機嫌が悪くなったような気がする…


「残念ながら今おらんのや。どや?ワシらと戻って来るまでゲームやらん?」



『ゲーム…ですか?そうですね…面白そうなのでやります!』


「決まりやな。桜井ーアレ持って来てくれへん?」


「は、はい!」


桜井君は奥の部屋へ何かを取りに行った。ゲームって何だろ…やっぱりココは警察だし…トランプとかかな…?


「持って来ました!」


「よっしゃー!今回こそ今吉さんに一位は取らせませんよ!」


「はははっ!せやかて毎回ビリやんけ、若松。毎回ゴール直前で宇宙旅行に行って金パーにしとるくせに」


「今回俺は政治家になりますから。億万長者マジ狙いますから。宇宙旅行行きませんから」


「えっと、茜さんは車何色にしますか?やっぱりピンクですか?」


『…………』


ゲームって……


人生ゲームですかぁぁぁぁぁぁぁ?!


マジか


人生ゲームあるんだ。ココ警察っすよね?思ってた以上にユルッ!!


「茜は青やろ」


「ですよね」


「…チッ!」


『はい?』


いや別に何でも構わないんですけどね?何故青?


という訳で始まった人生ゲームの順番は今吉→桜井→茜→若松となりました


「……お、ワシ医者やって」


『あぁーなんだか違和感無いですね。今吉さんにピッタリですよ』


「んじゃー医者に。進んで…いきなり給料日やな」


「次は僕ですね…」


少し緊張気味の桜井君。たかがゲームだから、ね?もっとリラックスリラックス…


「5…6…7………せ、政治家…」


「『………(あーぁ……)』」


「あの……その……」


申し訳なさそうな桜井君の隣で若松さんが屍のように固まっていた…ドンマイです、若松さん


「す、すみません…」


「……おら、次は茜だぜ…」


『は、はい…』


あれ?急に気まずい感じになっちゃったよ?


『……えーと…あ、先生ですね』


「おぉーピッタリやんけ!」


『次は若松さんですよ』


「…よし」


カラカラ……


無言でクルクル回るルーレットを見つめる私達。そして進んだ先にあった職業は……


「……タレント…」


「『ブフォッwww!!』」


「……ぷ…っ…」


我慢できずに爆笑の私と今吉さん。桜井君も手で口を押さえていた


「若松がタレントwwちょーヤバイヤバイ!爆笑もんやで?マジで歌うんか?歌うんか?どこぞのアグ○パレスの王子になるんか?」


『すみません若松さん。ちょっと笑っちゃいました……まぁ若松さん素敵な声ですし、アイドルグループとか結成してマ○LOVEとか歌っちゃえば絶対売れます!……ぷっ…』


「先輩頑張って下さい!ほら、ルーレットを回した数で給料が変わるみたいですよ?10をずっと出せば僕より沢山貰えます!」


「とりあえず今吉さんと茜許さねえ。あと桜井。そういうフォローマジいらねぇから」








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