カラフルDay'S
□20.「……こいつを命がけで…守ってくれる男なら……俺は……」
1ページ/3ページ
『お兄ちゃん……何でここに…!?』
突然店に現れたのは私の兄、虹村修造…
「茜…あれ程言ったのにもう忘れちまったのかぁ!?」
『へ?』
「行き先をキチンと言えと言っただろーがぁぁ!!」
「「「うわぁ……(過保護すぎだろ……)」」」
宮地以外の3人は若干虹村に引いた……
『ごめん…そうだった…!』
「「「…………」」」
そしてそれを素直に従っている茜にもビックリした…
「相変わらずだな、修造は。ったく騒がしいんだよ」
「おう、清志!久しぶりだな!」
「こっちに帰って来てんなら連絡よこせよ」
「わりぃーわりぃ!」
「「「え、え…えぇぇぇぇぇ!!??」」」
まさかの修造兄と宮地が仲良しだという事、そして…
「お、おい…清志?こいつ…噂の兄貴だよな?茜の」
「あぁ、こいつが噂のシスコン兄貴」
「俺の記憶が正しければ…」
俺達の一つ下だよな…?
「お前…タメ口…え?え?」
「あぁ、それか」
まぁ皆様の為にも…全てをお話すると…
私、虹村茜は高校卒業後は東京の大学に入学しました
そこで離れ離れになっていたお兄ちゃんと再会。まぁ、私が同じ大学に入学したわけです
そして、そして…
お兄ちゃんと同じサークルに入った私とそこで出会ったのが宮地先輩。その時には既に宮地先輩とお兄ちゃんはめちゃくちゃ仲良しだったんだけど…
「俺が唯一認めた後輩。それがこいつだ。だから修造には普通に話しても良いと許可してる」
「…………へ、へぇ…」
「……どうやってあの宮地清志という男に認めさせたのか非常に気になるわ」
「すごいですねー茜のお兄さんは」
するとお兄ちゃんは福井先輩の前に行き、
「茜の兄貴の虹村修造です。妹がお世話になってます」
丁寧にお辞儀をするお兄ちゃんに福井先輩も慌ててお辞儀をする
「……なぁ隆平…俺今自分より年下の男に超ビビってる…」
「安心しろ健介。俺もだ」
何故かブルッと震えている福井先輩と春日さんの隣で氷室先輩だけはずっとにこやかな表情であった
「良いお兄さんじゃないか、茜。うん、茜にそっくりだね。やっぱり兄弟だからかな」
『そ、そんな…////』
「いや俺と茜が似てるなんてそんな……………………………」
「……?」
何故か、沈黙
「…おい、修造?」
心配そうにお兄ちゃんの顔を覗く宮地先輩であったがすぐに顔が引きつる…
『お、お兄ちゃん…?』
「……お前は…あの時の…」
「……?」
「あの時の…色男ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
『へ?』
あの時?今あの時って言った?
え、どの時?
「えっと……初対面じゃねーの?お前ら」
宮地先輩がお兄ちゃんを落ちつかせながら質問をする
「○月○○日に茜とデー……出かけていた男だろーがっ!」
『えぇ!?』
いや確かに出かけていたし…氷室先輩とって言ったけども!?
なんっでこの人が氷室先輩ってわかるの!?お、お兄ちゃん…すごい……
だが、宮地を始め、福井、春日は何となく…状況が読めていた
(((妹の後を追っかけてたんだな……きっと。つか日にちまで覚えてるなんて怖っ…)))
「えっと……俺が氷室辰也です」
「知ってる」
「茜と同じ高校で一応先輩でした」
「知ってる」
「………趣味はビリヤードで特技はジャグリングです」
「知ってる」
「清志、俺マジでコイツが怖い」
「俺も流石に引いた」
私もビックリ。ついでに氷室先輩の趣味、特技もビックリ。狙ってるの?先輩?
お兄ちゃんもそんな情報何処で手に入れたの…?(ちなみに情報は紫原からでした)
どうしましょう…
何だか嵐が起きそうです…(お兄ちゃんから一方的にですが…)
そうなる前に何とかしなくては…!!
・