カラフルDay'S
□17.まず二人はその手にもっている包丁を置こうか。安全な場所に、ね?
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『ここは……』
「ふふ…多分ビックリするだろうなぁー」
夜
氷室先輩に連れてこられた所は……
『バー……?』
大人の雰囲気が漂うお店でした
「じゃーちょっと着替えて来るから、そこのカウンター席に座ってて」
先輩は軽く微笑むと奥へ消えて行った。周りを見渡すと何人かいたが、カウンターに座っていたのは私だけだった
『こんな所に来た事ないから……』
き、緊張するっ!!
あれ?待って、
先輩さっき着替えて来るからって………え、まさか先輩の夜の顔って……!?
「お待たせ」
『うわぁ……!!』
バーの制服…!!ベストがめちゃくちゃ似合ってます…!!
『先輩……か、かっこいいです…/////』
「ありがとう、茜」
「おぉーい!氷室だけじゃないぞー」
『え…っ!?』
この声は…………!?
『福井せんぱぁぁぁぁいっ!!』
「おわっ!ちょっ//////!?」
あぁー先輩だぁ……この感じは先輩だぁぁ!
私は福井先輩に抱きつき、顔を先輩の胸に埋めていた……高校の時もよくやってたっけ?
だって先輩可愛いんだもん!
「待て落ち着け茜!そろそろヤバイ///色々ヤバイ////!!」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
『ーっ!?!?』ビクッ!
モンスターの雄叫び……いやいや、あの声は我ら陽泉高校バスケ部元主将…
『岡村主将……どうもです…』
「何故じゃぁぁぁぁぁ!!」
『はい?』
「バーテンダーはモテるというのは嘘だったんかぁぁぁぁぁ」
『動機それっすか?!』
あぁ、相変わらずだな…岡村主将も。まだ…彼女さん居ないのかな?なんだか切実だなぁ……
「岡村…」
「…グスン……福井…」
「安心しろ。お前はバーテンダーをやっていようがいまいが…モテねぇよ」
「なっ!?」
「大丈夫ですよ、先輩」
「氷室…」
「先輩は男らしくかっこいいです。きっと素敵な女性が現れますよ」
「イケメンに言われても説得力ねぇーーーwww」はははははっ!
ちょっと福井先輩…でもまぁ確かに…
氷室先輩、え?みたいな顔してますけど…みんな先輩と同じじゃないんです!世の中理不尽な事ばかり!
主将も悪い人では無いけど女性にモテるとかそーいう話になると…
「……茜、声漏れてるぜ…」
『え、』
主将はしばらく奥で泣いていました(あの、本当にすみません…)
シャカシャカシャカシャカ……
うわぁー目の前にイケメンがいるよ
「おら、茜。俺からのおごりだ。食え」
うわぁー隣には天使がいるよ
「はい、オススメ」
『ありがとうございますっ!』
キラキラしていてすごく綺麗……「オレンジ・ブロッサム」だっけ?
すごく可愛い名前だなぁ…
私はこーいう事は疎いからちょっとドキドキしていた。なんだか大人の階段を上った気分だ…(いやもう成人なんですけどね)
『……ん!美味しい…』
「本当?良かった!」
氷室先輩は嬉しそうに微笑んだ。あぁなんか癖になりそうな味だなぁ…
『でも本当にビックリしました。まさか福井先輩や主将までここで働いていたなんて!』
「まぁ俺や岡村は氷室に誘われた身なんだけどな。初めこの店は氷室が一人で経営してたんだぜ」
『えぇぇぇぇぇ!?』
ここ……氷室先輩のお店だったのぉぉぉぉぉぉぉぉ!?!?
「はは…そんなビックリする事じゃないよ。ただ、ちょっとした趣味みたいな感じで始めただけだよ。で、ある時偶然先輩方に再会してこの店の話をしたら働きたいって言って下さって…」
「んまぁー面白そうだと思ったからな。岡村もモテるんじゃね?みたいな事言いながらノリノリだったしな」
『主将………』
って主将まだ泣いているのかな?全然戻ってくる気配ないんだけど…
「監督もこっちに用があった時はこの店に来てくれるんだぜ?」
『雅子ちゃんがっ!?』
マジかぁぁぁぁぁぁ!久しぶりに雅子ちゃんに会いたいなぁ…
「今度来た時は教えてあげるね」
『はい!是非!』
「つか、お前こそ今何してんだよ。仕事」
『保育園で先生をやっています。子どもは本当に可愛いんですよー!』
福井先輩は少し驚いたように反応すると
「まぁ確かに茜にピッタリな感じするな………んじゃー男は!?出来たか!?」
『なっ!/////』
お、男ぉぉぉぉぉぉぉぉ!?
『な、な、なにをせんぱいいっているんですかぁぁぁ/////!?』
「おー動揺してる動揺してる」ニヤニヤ…
「茜は今キセキのみんなと一緒のマンションに住んでいるんだよね?」
「そ、そうなのかっ!?」
『あぁ…はい、まぁ…』
そういえば…福井先輩には言ってなかったな…
「良かったじゃねーか!男選びたい放題だな!まぁあいつらもあの頃から茜への愛は尋常じゃねぇからな」
『へ?』
「茜、素直になるんだよ?好きな相手がいるならちゃんと思いを伝えるんだよ?茜は抱え込んじゃう子だから…素直になればきっと大丈夫」
『氷室先輩……』
なんか先輩オカンだよ……
ーーーーー私の好きな人
それは………
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