カラフルDay'S
□13.「陰険……ブスだぁ?てめぇーの目は腐ってんのかあぁ?」
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『「すみませんでした」』
園長先生に頭を下げ校庭に戻る私と花宮さん
『怒られちゃったじゃないですか』
「知らねーよ。お前のシスコン兄貴のせいだろーが」
『元を辿れば花宮さんのせいですが?』
「俺は事実を言っただけだ」
『…ムカッ』
もう知らない。この人に構っていたら可笑しくなりそうだ…
ーープログラム4番…パン食い競争…
「あっ!茜ーマコちゃーん!悪いんだけどこっち手伝ってー!」
『はぁーい!』
「…チッ!」
私と花宮さんでパンをつける
ただ、その作業をしていただけなのに…
「…うむ、光の角度、距離…完璧なのだよ」
「はぁーい、茜っちー笑って笑ってー」
『…………』
私が今作業している場所はちょうどお兄ちゃん達が陣取っている特等席の近く…
つか、さっきからフラッシュ眩しい、マジ止めろ涼太
「ちゃんと撮れてるか?」
「はい、俺は常に人事を尽くしているので、ビデオは問題ありません」
「こちらもバッチリっす!この日の為にモデルやってた時のカメラマンさんに教わったっすからねー!」
「よし!」
『よし、じゃないよ!!パンひたすらつけているだけよ?………ちょっ目立ってる目立ってる!お願いだからおとなしくしててよぉ……』
「騒がしい奴らだな……ウゼェ…」
「あぁ!?」
その後も続き、まだプログラムが半分も終わっていないにも関わらず私はヘトヘトになっていた
「ねーねー茜先生!あのすごく目立っている人達って知り合いなの?」
『え!?あ…まぁ…ははは…』
子ども達が障害物競走をしている中
私は休憩中の彩香先生と本部テントの中にいた
「うっそー!羨ましいなぁ…あのイケメン集団とお知り合いだなんて」
『…え?そぉ?』
「そーよ!あの赤髪の人とか緑髪の人とかすごく美形じゃない!他の人も…」
『あぁ…征十郎と真太郎か。まぁ…中学の時結構モテモテだったからねーウチのバスケ部』
「えぇ!?ちょっ…中学の部活仲間みたいな関係なの!?」
彩香先生はめちゃくちゃ驚いたように口をパクパクさせていた
『うん。私は女子バスケだったけどさ、クラスが一緒だったり、お兄ちゃんが男子バスケの主将をやっていた時期があった事もあってそれで…』
「お兄さん!?お兄さんいるの!?どこ?来てる?今日!」
彩香先生の食いつき具合に多少ビビりながらも私はうん、と頷き
『黒髪の…』
「黒髪…あらぁーイケメン!でも二人いるけどどっち?」
『は?二人ぃ!?』
そんなはずは…だって他のはカラフルな頭してて…
黒髪はお兄ちゃんだけのは、ず、
黒髪………まさか………
「おいおい…茜が急にいなくなっちまったぞ!もうすぐで昼飯なのによ…!」
「落ち着いて下さい、虹村さん。もしかして…休憩中とかですかね?」
茜が見つからずイライラしていたのは虹村だけでは無く…ついに青峰があのカードを使った
「チッ!こうなったら…緑間!あれを使え!」
「了解。ってわけで……高尾、茜を探すのだよ」
「えぇ?!俺!?」
今さっき、緑間に突然無理やりつれて来られた高尾はまだ状況が把握できてなかった
「真ちゃんから呼び出し珍しいーとか思って来て見たらえ、これ何?なんで俺朝からこんな所に連れてこられてる?つか茜を探せってさ…こんなに人がいるのにどうやって!?」
「お前には便利な目があるではないか」
「これかよ!?まさかの鷹の目で人探し!?」
「つべこべ言わないでさっさとやれ。虹村先輩に殺されるのだよ!」
「虹村……先輩?」
チラッと高尾が見た先には自分の知らない黒髪のお兄さんが。え、まさか…まさか…
「あの…茜のお兄様でいらっしゃいますか?」
「おう」
「精一杯やらせて頂きますっ!!」
緑間から虹村の話は少し聞いたことがあったので、これはやるしかない…と覚悟を決めた
だが、あっさりそれは見つかった
「あ、見つけましたー!」
高尾は虹村に報告する
「早ー。さすがだねーで、茜ちんはどこ?」
『…………おい…何故人数が増えてんだ…』
「後ろですっ☆」
「「「「…………」」」」
ーーそれではお昼の時間です…午後の開始時刻は…
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