カラフルDay'S

□12.「今日はよろしくお願いします…なーんて言うと思ったのかバァカ!」
1ページ/3ページ



『んーっ晴れた晴れた!』


土曜日


今日は絶好の運動会日和です


「茜先生。ちょっと悪いんだけど無将保育園の皆さんが来たみたいだからお迎えに行ってもらえる?」


『はぁーい!』


前も説明しましたが、今日は
合同運動会!お互い初めての試みとあって大忙しです


仲良くなれる先生…いたらいいなぁ…


なーんて考えは次の瞬間に崩れ去った


「えーっ?鬼ごっこ?良いよ良いよっやろー!!んじゃー俺鬼にねーはい123456…」


「あぁー?腹減っただと?牛丼…はねぇーから…飴でもやるよ」


「ふはっ!帝都保育園を潰す日がついに来た…」


「やぁーん、茜じゃない!久しぶり!相変わらず可愛いわーっ!」


『………え、え?』


目の前にいる保育園の先生は…


知っている方々でした…


あ、ちなみに最後に喋った人はれっきとした男性ですから


『どうしてここに…無冠様が…』


「どうしてって…アタシ達が無将保育園の先生だからよ?」


私を抱きしめながら首を傾げるレオ姐さん


「今日はヨロシクねー茜!」


目をキラキラさせながら私を見つめている葉山さん


「なぁ腹減ったんだけどよ、牛丼ねぇーの?」


と、ひたすら牛丼を求める根武谷さん


「今日はよろしくお願いします…なーんて言うと思ったのかバァカ!」


『…ムカッ』


相変わらずツンなのかデレなのかわからない悪童花宮真「俺だけ紹介おかしくねぇーか!?」


『まさか…皆さんが保育園で働いていたなんて。ビックリしました…』チラッ


「…おい、てめぇ…何故俺をチラ見するんだよ…」


『だって子どもに悪影響っぽくないですか?』


「はい、お前潰す」


すると一人の子どもが花宮さんの裾を引っ張っていた


「マコトせんせーお腹減った!」


「あぁー?食い物なんてもってねーよ…なんて言うと思ったかチビ。ほら飴」


『なっ………!?』


いや、本当によくわからない…つかそんな使い方もあるんだね!なんて思ってしまうほど…


意外と子どもに優しい、変わったよ、人が


つかこの子ども達…お腹空いている子多くね?朝ごはん食べましたか?


『意外と良い先生になっててビックリしました』


「マコちゃん子ども達から人気なのよー?あまり想像出来ないでしょ?」


『出来ないです。ただ、子ども達が将来あんな言葉やあんな性格にならないか不安ですね』


「確かにね」


あれ…そういえば…


『無冠の皆さんって…5人でしたよね?確か…木吉さん!木吉さんは居ないんですか?』


「あぁー木吉ねぇ…」


レオ姐さんがチラッと花宮さんを見ると、とたんに花宮さんはブスッとした顔になった


「……誘ってやったのによ…俺はやりたい事が別にあるとかなんとか言いやがって…」


『あ、誘ったんだ』


本当に優しいな、てっきり木吉さんは嫌いだから嫌だとか言うかと…


『木吉さんのやりたい事って何だったんですかね?』


「確か…火消しじゃなかったかしら」


『火消し?』


火消し?火消しって…


『消防士的な?』


「多分ねー」


まさか…大我と同じ職場だったり…うん、アリエル


『まぁとりあえず中にどーぞ。部屋用意したので』


「あらーありがとう!マコちゃん子ども達ヨロシクね。あのムサイのはどこに行ったのかしら…小太郎ー戻って来なさいっ!!」


『…………すげーな、やっぱ』


これは何かが起こりそう…


そう思った私でした








次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ