カラフルDay'S
□9.『祥吾に命を預けるのは……ちょっと勇気いるよね』
2ページ/2ページ
こんにちは茜です
今涼太が働いている空港の見学に来ています
え?知ってるって?
え?今何をしてるかって?
『はぁ…全く…どこに行っちゃったのよ……』
迷子の子が出ちゃったのです
誰かって?
『みんなどこよぉぉぉぉ!!空港広くてわかんない!!』
……………私ですけど、何か?
「お姉ぇーさん、もしかして迷子?」
『え?』
後ろから声をかけられた私はゆっくりと振り返る。何故ゆっくりかだって?いやいや…だって…
すごーく聞き覚えのある声、だったから………
『…もしかして…祥吾?』
「……え、茜!!??」
私だとはじめ気が付かなかったのか、だいぶ驚いちゃっている祥吾。っていうか……
『祥吾もパイロット!?嘘……』
私は目の前にいる祥吾が涼太と同じパイロットの制服を着ちゃっている事に一番驚いていた……いや、だってね?あの祥吾がだよ?
「んだよ!わりぃーかよ!」
『悪くは…ただ…絶対に祥吾が運転する飛行機には乗りたくないなーと…』
「はぁぁ!!??」
『祥吾に命を預けるのは……ちょっと勇気いるよね』
「てめぇ……言ってくれるね…」
あれ?そういえば…
『祥吾、髪』
「あぁ?」
『髪…ドレッドヘアーじゃなくなってる…元に戻したの?』
「あぁ…これか…」
中学時代の髪型に戻っていたのだ。高校のウインターカップで久しぶりに見た時はドレッドになっていて本当にビビったけど……
「いやさすがによぉ…ドレッドパイロットはマズイだろーが」
『ですねー』
そんなガラの悪いパイロットの飛行機なんて絶対乗りたくないよね、うん
『良かった……』
「……何が」
『私はこっちの祥吾の方が好きだよ』
「なっ…………/////」
祥吾は何故か顔を反らすと少し考えはじめた
「お前、兄貴は?」
『どっか。ずーと会ってない』
「家は?」
『涼太と同じマンション』
「なっ…ん、だと………まぁ良いか。そんじゃー今度デートしよーぜ?」
『でーと?え、でーと?』
でーと?でーとってあのデート?私と……祥吾が…?
『何でよ』←わりと本気です
「何でって…そりゃー中学の時は先輩にすっげー邪魔されたし、高校はわけわかんねぇ所にお前行っちまうしよぉ。だから……」
「茜っちぃぃぃぃ!!!!見つけたっすぅぅぅぅ!!」
『うわっ!?りょ、涼太ぁ!?』
風の如く飛んで来たのは涼太。ちょっ…ちょっと…苦しい、苦しいよ涼太……
「なーんで茜っちと祥吾君が一緒にいるんすかぁ?」
「はっ!てめぇには関係ねぇよ涼太ぁ!」
『あらら…』
相変わらず仲が悪いのね、あんた達……笠松さんも大変ねぇ…本当
「茜っち!なんかされなかった?なんか言われなかった?」
『あぁ、デートに行こうって言われた』
「なっ!!なんだってぇ!?絶対に行っちゃダメっす!」
「はぁ!?おい涼太ぁ!!どういう意味だゴラッ!」
「こういう意味です」
と、祥吾の後ろから急に現れたのはなんとテツ君
「うぉ!?テツヤ!?い、いつから…」
「ずっ………と君の後ろにいましたが?」
「怖っ!何故溜めた?余計怖っ!!」
「ほら、灰崎君。お客さんですよ」
「……は?」
と祥吾が首を傾げたのと同時に……ものすごい足音が聞こえてきた……ドドドド…って感じの
「祥吾君!どーいう事よ!!」
「今日は私とデートするって言ってたよね!?」
「私よね!!祥吾君!!」
「「「祥吾君!!」」」
どうやら祥吾がCAの子達を振り回していたらしく…ものすごい剣幕で女の子達が走ってきた…
祥吾は私にまた連絡する的な事を言うと顔を真っ青にしながら逃げていった
『たらしも…相変わらずなんだね、祥吾』
ごめんなさい
デートはお断りします、祥吾さん
つかさ…仕事しろよ
・