Time's up

□No.22 俺の女
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『貴方が好きだから』
















サァッ……と風が吹き、2人の髪を静かに揺らす


空はすっかりオレンジ色に染まっていた


「ほう…想像以上に早く折れたな」


『…は?どういう意味』


「もっと意地を張って好きじゃねぇとかほざくのかと思っていたが…お前にも素直な所があったんだな?」


『失礼ね。人がせっかく……きゃっ!?』


ミラの眉間に皺がより、更にこめかみに青筋を立てながら反論した途中で…言葉が遮られる


リヴァイはギュッとミラを抱きしめると「いちいちピーピー騒ぐな」と耳元で囁いた


『ーーーーッな、んなのよ…ずるい』


「諦めろ。お前はだいぶ前から俺の事好きだぞ」


『は、はぁ!?!?』


「チッ……耳元でデケェ声出すんじゃねーよ」


『自惚れもいい所!リヴァイの事好きだって気づいたのは………』


あ……れ?


そういえばいつからだっけ…


いつから…私は……貴方を意識していたのだろう


「俺は5年前からだ」


『ーーーーーーッ』


5年前…


なによ。なんなのよ…


5年前とか言ったら…再会して間もないじゃない…


『……そう。ありがと』


「オイ、随分さっぱりしてるな。その余裕はどこから生まれる」


『私は元々こういう人間。忘れたの?』


ゆっくりとリヴァイを自分の身体から引き離す


スゥーっと吸い込まれそうなその瞳


そう、その真っ直ぐ私を全て見通すような、そんな瞳が…昔から好きだった


『負けたわ、リヴァイ』


「何言ってんだ?元々これは勝負だったのか?」


『貴方と付き合ってあげる』


「ハァ?勘違いしてるのか知らねーが元々拒否権はない…ミラよ」







ありがとう…リヴァイ










私はきっと…


10歳の時、貴方に助けてもらったあの時から


貴方が気になっていたのかも













そんな気が、した



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