Time's up
□No.16 条件
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『……なん…ですって…』
目を見開くミラ
ミカサとエレンも同じように目を見開いていた
「ミラが驚く気持ちもわかる。でもこれは間違いない事なんだ」
『そんな…』
私の本当のファミリーネームが…アッカーマン。そして、ミカサが私の妹…
パニック寸前の頭の中をゆっくりと整理する
『じゃ…私は本当にあの男の娘じゃなかったんだ』
「そういうことに…なるね」
『そっか…』
フッ…と小さく笑う
『なるほどね。ハンジのおかげでやっと謎が解けた。あぁ…スッキリ』
クルッと回り、部屋のドアへ向かうミラ
「お嬢様!」
『ありがと、ナーシーも。それに…ミカサ』
ミラはゆっくりと立ち止まり、驚いたまま固まっているミカサに優しく微笑んだ
『大丈夫。何も心配する事はない。私達は今まで通りよ。何も気にする必要は…ないから』
じゃ、部屋帰るから
そう言ってドアに触れた瞬間
「姉さん」
『ーーーっ!?』
突然のミカサの言葉にミラは勢いよく振り返った
「………すみません。私もまだ話を整理しきれていません。でも…補佐官が私と血の繋がった姉だって知って…正直嬉しいです」
『………っ』
ミラの頬を伝う…涙
「お、お嬢…様…」
『………ヤダな。こんな顔見られるなんて』
止まらない
今まで守ってきた
弱い自分を見せまいと必死に強がっていた
『あはは…なにこれ…本当、止まんない…』
どんどん自分が作り上げてきた壁が壊される
『……うぅ…』
私は1人じゃない
私には…血の繋がった家族がいたんだ
「泣きたいだけ泣け」
『ーーーっ!!』
顔を上げればそこにはリヴァイがいた
「もういいだろ……強がってんじゃねぇ。お前はもっと素直に気持ちを表すべきだ」
『リヴァイ…』
リヴァイに抱きつくミラ
………周りのことなど気にせずに
ミラは声を上げて泣いた
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