Time's up

□No.12 5年後
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「やぁやぁリヴァイ!なんだか元気そうだね!何故かな?」


いきなりリヴァイの前に現れたハンジはニンマリと笑っていた


「…クソメガネ」


「ふふふ…私が当ててあげようか?それは……ズバリ、今日ミラが帰ってくるからだね!」


「……」


ミラが、帰ってくる


……1年振りに


「……俺には関係ない」


そのまま部屋に戻って行くリヴァイ。ハンジは「うっそだー!楽しみなくせにー」と少し呆れたように小さく笑うと元来た道を戻って行った
















『………ふぁぁぁ…』


眠い…


『……なんか懐かしい夢を見ていた気がする…』


なんだったかな………


何の夢を自分が見ていたのか思い出せないまま、ミラは本部の中へ入って行った


『ただいま帰りまし…』


「ミラ様っ!!」


『ウッ!?』


この力…その泣き声…間違いない


『ナー……シー…』


「お元気でしたか!?どこか怪我などは…風邪とか引きませんでしたか!?」


『ストップストップ、ナーシー。とりあえず落ち着こうか』


「落ち着いていられませんよっ!1年ですよ!?1年!!」


『はいはい…それはエルヴィンに言ってくれ』


「あああー!また、ミラ様はー!!エルヴィン団長、です!」


『団長…そっか、団長になったんだったね』


「いつの話をしてるんですかっ!」


『もーうるさい、ナーシー』


ナーシーを放置し、ふわぁ…と欠伸をしたミラは書類を持ってエルヴィンの部屋へ向かった


1年間…ミラは駐屯兵団にいた


理由は兵士の強化


少しダラけていた駐屯兵の戦力強化の為にピクシス司令官直々の頼みでミラが一定の期間配属されていたのだ


『入るよ、エルヴィン…団長』


珍しくキチンと団長までつけてエルヴィンの名前を言ったミラ


部屋に入った瞬間エルヴィンは笑っていた


「なんだか可笑しいね、ミラにエルヴィン団長と呼ばれるのは」


『ナーシーがうるさいからね』


「別に私はミラなら普通に呼んでもらっても構わないよ」


『じゃーそうする』


あまりの即答振りに更に可笑しく思ったエルヴィンはまた笑い出す


『これ、書類ね』


「ありがとう」


『じゃ』


部屋を出ていくミラをエルヴィンはギリギリで呼び止めた


「ミラ」


『…何?』


「立派になったな」


『……いきなり何よ。もう子どもじゃないのよ』


「そうだな……おかえり、ミラ」


『……………ただいま』


振り返ることなく部屋を去るミラ


そんな彼女との出会った頃を思い出しながら…エルヴィンはまた小さく笑った


「あれからもう何年経ったかな…君は本当に強くて立派な女性になったよ…ミラ」











ーーーミラは21歳になった





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