Time's up
□No.7 貴方の身体を掻っ捌いてでも吐き出してもらうから
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『……で、何よ。話って』
あの後、ミラはナーシーの部屋に連行された
理由は……
「お嬢様。言いたい事を言わせて頂きます」
『だからお嬢様と呼ぶなってば』
ミラの注意も聞かずにナーシーは話し始める
「まず…お嬢様がお強いのはわかりました。正直今でも信じられませんが…」
『あぁーーうん、まぁ……』
「それよりも……」
だんだん怒った顔になっていくナーシーにミラも少しビクッとなる
「何なんですか、あの口の悪さは!!」
『いや………』
そんな事言われたってしょうがないだろ…とミラも呆れたように言う
「しょうがなくないです!酷過ぎます!良いですか?お嬢様は女の子なのです!なのに…〜って言ってんだろうがクソ野郎、みたいな…もーう私は悲しいです!」
『えぇ…ついポロッと…』
「このままじゃリヴァイさんみたいになっちゃいます!それだけは…!!」
『は?リヴァイ…?』
何でそこであの男の名前が出てくるんだよ…と思ったミラであったが
とりあえず今は黙ってナーシーの話を聞いておこう、と思った…
「あと!お嬢様に助けて頂いた事は感謝してますけ・ど!口から骨を吐き出すって……そんなお行儀の悪いお嬢様に育てたつもりはありませんっ!」
『はいはい、ごめんなさい』
「はい、は一回です!」
『はーい』
「伸ばさない!」
『…………』
流石に面倒に感じてきたミラは心の中で舌打ちをするのであった
『はぁ…もうわかったから。それで…私からも言いたい事…というか聞きたい事があるんだけど』
「はい!どうぞ!」
ミラはさっきまでとはうって変わった冷たい目で
『……シャークは、どうなった…』
と質問をし、静かに椅子に腰掛けた
「………っ」
ナーシーはしばらく下を向いていたが
「……シャークは…旦那様は…もちろんまだ生きておいでです。あれからシャークは更に力を付け、今じゃ憲兵団の資金源になっていたり…」
『憲兵…団』
どうやら今は昔よりもより憲兵団と関わりがあるらしい
「そして…いまだにミラお嬢様を、探しているみたいです…」
『…………まだ探しているんだ。バッカみたい』
吐き捨てるように言ったミラを見てナーシーもグッと唇を噛んだ
「お嬢様…私…」
『大丈夫だから』
「ーーーっ!!」
『私は大丈夫だから。絶対に捕まらない。あんな所…二度と…二度と戻らない』
「お嬢様……」
真っ直ぐナーシーを見つめるミラの拳は強く握られていた
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