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□No.5 リヴァイ
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『それとナーシー。一つ約束をして欲しいんだけど…』


「はい、お嬢様!なんなりと!」


『その「お嬢様」呼び、他の皆の前では禁止ね』


「え、」


『だって可笑しいじゃない。事情を知らない人間が聞いたら二人はどんな関係?ってなる。シャークの人間に私達の存在を知られてはマズイのよ?』


「それは…わかっていますけど……では、何と呼べば…」


『ミラ』


「無理ですっ!!」


突然、わぁーっ!と泣き叫ぶナーシーにビックリするミラ


「お嬢様を呼び捨てにするくらいなら一層の事私を殺して下さいーーーっ!!」


『ちょっ…ちょっと…』


「……グスン…と言うかやっぱりダメです!」


『はぁ?』


ガシッと再びナーシーはミラの手を握ると


「やっぱりお嬢様が調査兵団に入るのはダメです!危険です!か弱いお嬢様が…巨人と戦うなんて無理です!」


『………さっきと言っている事違う…』


っていうか、あれ?こいつ知らないの…か?


私が地下街で喧嘩に強い有名なゴロツキだった事……


「……そう言えば…今日別の方も調査兵団に入るらしいですね。お嬢様と同じく地下街にいた方で、最近巷で有名になってるゴロツキだとか…」


『ねぇ、ナーシー』


「はい、お嬢様!」


『それが私』


「……はい?」










コンコン……










「やぁ、お話中の所すまない」


部屋に入ってきたのはエルヴィンだった


彼を見るとナーシーは敬礼をし道を開ける


『………何やってんの、ナーシー』


ミラは見た事の無い敬礼に首を傾げていた


「さて…まだ君の名前を聞いていなかったね」


『……ミラ。ファミリーネームは…無い』


そんなもの5年前に捨てた


「そうか。それでミラ、君は調査兵団に入るかい?」


『あぁ……うん、入るよ』


「おじょ……ミラ、様!本気なんですか!?」


ナーシーの言葉に一瞬顔をしかめるミラであったが、すぐに無表情になり


『もう決めたから。やるよ、私』


「そうか…歓迎するよ、ミラ」


『……ねぇ金髪。って事は私ここで生活して良いって事?』


「金髪…?あははは!なるほど…」


「ちょっ………!?」


急に顔を真っ青にしたナーシーがミラの肩をガッチリ掴み


「おじょ……ミラ様!ダメです!この方はミラ様の上司に当たるのですよ!?」


『は?じょーし?』


「良いですか?上司と部下という関係がありまして………」








ナーシーがミラに説明をしている所に


また扉が急に開く





バンッ!







「おい、エルヴィン!帰ってきているなら一言言え」


「あぁ、すまなかった


















リヴァイ」



『ーーーっ』


ピタッとミラの動きが止まる


聞いた事のあるその名前


昔、地下街に入ったばかりの時に私は襲われ……そして謎の男に助けられた


「あぁ…?誰だ、そこにいる汚ねぇガキは」


『…………』


間違いない







“リヴァイ”











あの時助けてくれた男が今、ミラ目の前にいた










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