ハチミツどろっぷす
□3.不良少女とアイドル
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『………は?』
予想外の言葉に凛は目が点になった
「いや、なんかこのDVD見て反応してたように見えたからよ。違うのか?」
『…………』
……これはどうするべきなのか
『…………えっと…まぁ…知ってるけど…』
「やっっぱりな!!高尾!同志がいたぞ!」
「え、マジで?あの如月凛がDropS好きなのかよ!うっはービックリ☆」
『あはは……』
……あれ?これで良かったのか?なんか失敗した?私
「お前身なり怖いくせにアイドルが好きとか意外と普通の女なんだな」
宮地がマジマジと凛を見ながら呟いた
『身なりはほっといて』
「お、おい…凛ちゃん?一応先輩だからね?」
「おいコラ高尾。一応ってなんだコラ」
『気安く凛ちゃんって呼ぶな』
「怖っ!2人とも怖っ!!」
高尾が震えながら大坪の後ろに隠れた
「別にお前、見るからに敬語ってものを知らなそうだしな。構わねぇよ」
『それって馬鹿だって言ってんの?』
「んで?んなことより…お前は推しメンとかいねぇの?」
宮地が高尾から再びDVDを受け取り、それを凛に見せた
『…………』
ジー…ッとパッケージを見つめる凛
わぁ……自分が写っとるわー…
『…………いるよ』
「マジか!誰だよ!」
『サクちゃんとランちゃん』
「……は?」
大坪はやっちまったと頭を抑える。高尾は必死に笑いをこらえているようだった…
「ちょっと待て。お前リンちゃんはどうした!?」
『私その子だけ好きになれないんだよね』
「あぁ!?」
チャイムの音が聞こえる
『あーあ、鳴っちゃった。じゃ、私用事あるから帰るな』
手をヒラヒラさせながらその場を去っていく凛
宮地は不機嫌そうにその後ろ姿を見つめながら教室へ戻って行った
「高尾、お前も戻らねぇとヤバくないか?」
「あ、そうっすね!って…あれ?DVDは?」
「宮地がまた持って行ってしまったぞ」
「あららー……まぁいいか☆」
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