橙色の彼女
□第16話 「私、青峰君が好きなの。だからこれ以上邪魔しなーいで?」
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「しーちゃん……ゴメン、ゼッケンまだ……」
『そんなの今はどうでも良いよ。それより……』
「そうよ。もう少し自分の心配をしたら?桃井さーん。」
クスクス……
と笑う三人の女たち
『で、私に用があるとか?悪いんだけど手短にね。部活なんで。』
「ーっ!本当、あんたってムカつく。まぁいいわ。私達さー忠告したよね?なんでまだマネージャーやってるわけ?」
『なんで貴方達の言う事を聞かなきゃならないわけ?しかも私だけじゃなくてさっちゃんにもちょっかい出してたんだ。』
「貴方達2人が特にムカつくからよ。」
女の1人がホースを私に向けてきた
「次はあんたの番よ。桃井さんを守りたかったら大人しくする事をおすすめするわ。」
『………どーぞ、お好きなように。』
女たちはケラケラ笑いながら水をかけてくる
別に私が何をされようが構わない
でも…さっちゃんにまで手を出していたなんて…
絶対に許さない
だから私は我慢する
「ちょ!栞!さつき!どうしたんだよ!その格好…」
案の定、体育館に戻るとすぐ色んな人が驚きの表情をする
『あははは…ちょっと手を洗おうとしたらさ、水道壊れてたみたいでー水が飛び出てきてさ…ね?さっちゃん。』
「あ、うん…そうなの!本当、びっくりしたよね!」
「はぁー?何やってんだよ……」
言えない
言わない
彼らには迷惑をかけなくない
これは
私とさっちゃんの問題だから
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