橙色の彼女

□第14話 いい気にならない事ね…あんたなんかいつでも潰せるんだから
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『大変!急がなきゃ!』



キャプテンに頼まれていた偵察資料を監督に渡すのを忘れてた!


私はオレンジ色の長い髪を揺らしながら廊下を走っていた










「ねぇ、橙川さん。ちょっと話があるんだけど。」





『…?うん?』

三人の女の子が私の前にふさがっていた

多分同じ一年生

よくわからなかったが、とりあえず私はついていった

そしてそこで言われた衝撃発言

「バスケ部のマネージャーを今すぐ辞めてくれない?」






『はい?』

え、今辞めろって言った?


「今すぐ辞めたら許してあげる。」


『なんで?許してあげるって言われても私、あなた達に何かした覚え無いんだけど……』


「はぁ?あんたさ、自分がちょっと可愛くてスタイルが良いからってなんか勘違いしてない?」


『……意味がわかんないんだけど。』

「媚び売ってんでしょ?彼らに。」


彼ら…?


「なんか緑間君や赤司君と親しい感じに会話してると思ったらさー」

「青峰君ともこないだ楽しそうに話しちゃってさ。」

「だいたいあの黄瀬君と幼なじみって所からムカつくのよ。」

「いろんな男の前でヘラヘラしちゃって。本当…………







ムカつくのよ、あんた。」


















「しーちゃん?どうかしたの?」

『………え?あぁーいや…』

「?そう…なら良いけど。」







どうしよう


あの人達は辞めろって言ってたけど…
そんな気サラサラないしなぁ…私




“いい気にならない事ね……あんたなんかいつでも潰せるんだから”







………………はぁ…



でもこの仕事好きだし


別に媚び売ってなんかない



ま、いっか!






あんなのほっとこう!

















私のこの判断ははたして正解だったのか……










まさか




次の日から








私に対しての嫌がらせが始まるとは思ってもみなかった











 

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