橙色の彼女
□第11話 「…お前バスケ部のマネージャーかァ?」
1ページ/2ページ
「しーちゃん!ちょっとこの荷物をキャプテンの所まで持って行ってくれない?私、今手が離せなくて…」
『うん、任せて!』
さっちゃんに頼まれた荷物を持ってキャプテンのいる一軍体育館に急いだ
『えーと、一軍は………きゃぁ!?』
未だに校内地図を覚えてなかったので、前を余り見ていなかった私は誰かにぶつかってしまった
『ーっ!すみません…』
「ったく、気をつけろよなァ。」
そこにいたのは
灰色の髪にピアスをいくつかしているチャラそうな男
見たことないないけど…
この辺にいるって事はバスケ部なのかな…?
「……お前バスケ部のマネージャーかァ?」
『は、はい…橙川栞です…』
「へぇ…………」
その人はニヤッと笑うと急に顔を近づけ
「一軍に上がった灰崎祥吾だ。これから色々………
よろしくなァ?」
「なぁ、栞ってバスケを小学生の時からって言ってたけどよ、だいたい何年の時なんだ?」
帰り道、今日はみんなでマジバに寄る事になり私は青峰君と歩いていた
『いつからかな…多分小2とかその辺だったような気がするなぁー。』
「へぇー結構前からやってたんだな!俺、栞がバスケしてる所見てーな…明日やろうぜ!」
『青峰君は強いから私なんて…相手にならないよ?』
「やってみなきゃわかんねぇーだろ?」
『わかるもん!』
「そーいえばしーちゃん、女子バスケ部から誘われてなかった?」
さっちゃんが青峰君の後ろからヒョコッと現れた
「しーちゃんって女子バスケの中じゃ結構有名だよ?私も最近知ったんだけど、小学生の大会で一試合に1人で55点入れた事があるとかで有名みたいだし。」
「栞すげぇじゃん!」
『あぁ…いや…その…』
「良いの?マネージャーなんかやってて…?」
さっちゃんは本気で心配をしているようだった
『うん、マネージャー楽しいもん。それに女子バスケ部は助っ人で参加するって感じになったし。』
「わぁ!じゃ、助っ人で試合出る時は言ってね!私しーちゃんを応援しに行くから!!お弁当も作るよ!』
「いや、さつきの弁当食ったら栞が試合に出れなくなっちゃうだろ…」
「どういう意味よ!!」
「…まぁ応援なら俺も行くからよ!」
「うん!行く行く!」
さっちゃんと青峰君はニコッと笑うと、ガッツポーズをした
『ありがとう…2人とも…』