橙色の彼女
□第9話 「お前ら中学の時何があったんだよ…」
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今日は雑誌の撮影です。
「はーい、栞ちゃん。今度これねー。」
『はーい!』
あの試合からどのくらいたったのだろうか。夏休みも終わり、次のウィンターカップに向けて海常も練習に励んでいた。
あれから青峰君に会ってない。
というか、尚更会いたくなくなっていた。
青峰君に嘘をついた。
とっても酷い嘘。
さすがにもう顔を見れない。大ちゃんにも悪い事したな…
涼ちゃんにも心配をかけてばかりだ。
私は最低な女だ。
「…ちゃん…栞ちゃん?」
『!!…あ、はい…』
「大丈夫?ぼーっとしてたけど…」
『…すみません。』
「ちょっとお疲れみたいだし…休憩にしよう。」
『本当にすみません…』
「良いって良いって!」
撮影も終わり、栞はバスケットコートに来ていた。転がっていたバスケットボールを拾い、久しぶりに一人でシュートをした。
スパッ……
『…腕は鈍ってないみたいね。』
「本当、お前バスケ上手いよな。」
そこにはバスケットボールを持った火神がいた。
『…大ちゃん。』
「よっ栞。お前もバスケしに来たのか?」
『うーん…私はなんとなく、かな。さっきまで撮影やっててさ。終わって家に帰ろうと思ったんだけど…いつの間にかここにいたー…なんて。』
「そっか…次の雑誌…発売日いつ?」
『毎月10日だけど…どうしたの?』
「買うからに決まってるだろ。」
『…ふふ。ありがとう。』
「なぁ、バスケやらねーか?1on1。どうだ?」
『受けて立つ!』