橙色の彼女

□第7話 私の練習メニューと私のデータを渡してあるんだよ?
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インターハイ。

海常は順調に勝ち上がって行った。

ここまでは計算内。


そして…








海常高校控え室

レギュラーが準備をしている中…

「やっべー!テンション上がって…やっべー!!や(り)ますよオ(レ)練習の成果を今こそ!がんば(り)ます!オ(レ)グホォァ!」

バコッッ!!

「うるせぇぇぇ!」

笠松、渾身の一撃。

「おい、森山!なんとかしてくれ、このバカ!」

「…それより笠松…西側三列目一番端…見たか?来てたぜ…超可愛い娘が!俺は今日あの娘のために戦う…!」

「ウチのために戦えバカヤロウ!」

「わかってるさ。だから…一番は…栞ちゃん。君のために俺は今日戦うよ。だからベンチから俺の勇姿を見ていてくれ!」

ガシッと手を握られ

はははは…

と笑う事しか出来ない栞。

「先輩!」

「あぁ!?」

「ファンの子から差し入れもらったんすけど、食って大丈夫すかねンガッ!」

「食って出来れば死ね!!」

笠松、渾身の一撃。(本日二度目)

「おいお前ら。準備は出来ているか?もうすぐ入場だぞ。気合い入れて行け。」

そこにはピッチリスーツを着こなし、ヒゲを剃った監督。

「「「なんで桐皇のイケメン監督に張り合ってんだオッサン!!」」」

『あの…キャプテン。水です…。』

「あぁ…サンキュー…」

キャプテン…試合前からもう疲れてるわ…

「栞。」

『どうしたの?涼ちゃん。もしかして涼ちゃんも水飲みたいの?』

「大丈夫っすか?」

『…っ!大丈夫よー心配しすぎ。…絶対に勝つんだから…』

「…そっすね。」











会場に入ると栞は真っ先に青峰と目が合った。

ドクン…

栞は目をそらした。これが…今の精一杯だからだ。





ーそれでは準々決勝第二試合。海常高校対桐皇学園高校の試合を始めます

…試合開始!

ボールは海常から。

そしていきなり黄瀬と青峰のエース対決になるが青峰に止められてしまった。

試合はお互い譲らず、黄瀬が始めて青峰を止めるも…点差は縮まらない。

「おい、橙川。そろそろ…か?」

『はい。』

桐皇のもう一つの武器


桃井の先読みデータDF


『さっちゃんのデータDFを破るにはさっちゃんの更に裏をかかなきゃいけない。でも…』

そのデータよりも上回るスピードの成長をしていたら?

笠松は今吉に読まれながらも無理やりシュートを打った。入らなかったが周りのフォローで海常に点数が入った。

甘いよ、さっちゃん。
練習メニューは私が作ったのよ?
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