橙色の彼女
□第4話 『んで、私の元彼』
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『…あの6番の人シュートが上手いなぁ…あっちは…』
カタカタカタ…
パソコンに高速で打ち込んでいく。
栞の偵察グッズはパソコンと双眼鏡、そして…
『んー今日はブドウ味かなぁ♪』
棒付きキャンディだ。
『あ、そういえば今日誠凛と練習試合だっけ?誠凛のデータは取らなくて良いのかな…うーん。』
というか、試合気になるし…
『早く終わらせて行こうっと!』
またパソコンに打ち込んだ。
ー試合終了!…
同時に栞は学校に着いた。
得点板を見て目を疑った。
『負け…た?』
負た。
海常は誠凛に負けた。
『あ…涼ちゃん…』
泣いている…
そりゃそうだ。負けた事、無いもんね。
そして誠凛の方を見ると見憶えのある人がいた。
『テッちゃあああん!』
黒子を見つけたので栞は走って抱きついた。
『久しぶりぃ!』
テッちゃんこと黒子テツヤとは中学の時結構仲が良かった。
「栞さん。お久しぶりです。」
『テッちゃんは全然変わってないね!』
その光景を見て驚いている誠凛の皆様。
「え、何?この展開…」
「黒子君の中学の友達とかかしら…?」
「あァァァ!あの子モデルの栞ちゃんだよ!」
「な、何にィィィィ!」
「クソッ…」
か、可愛いっ!
黒子のヤロー死ねばいいのに!
と思った誠凛の方々でした。
「今度はインターハイでやろうぜ。」
「次も勝ちます。」
キャプテンどうしで握手を交わしていた。だが、この場に黄瀬はいなかった。
「どこいったんだ!あいつは!」
『すみません…探して来ます!』
栞は黄瀬を探していると、水飲み場で会話をしている声が聞こえた。
あれは…!?
『真ちゃん!?何でここに?』
「なっ!お前こそ何故いるのだよ!?」
真ちゃんこと緑間真太郎。バスケ部で一緒だったし何かと絡んでたっけ?
…また変なグッズ持っているし。
『知らなかった?最近日本に帰って来てたのー。』
「知るわけないのだよ!」
「まぁ緑間っち、雑誌とか読まなそうっすもんね…」
「全く!急に消えたと思ったら急に帰って来て。忙しいやつなのだよ。」
『すみませーんでした!…そうだ!真ちゃんとテッちゃんって予選、同じブロックだよね!?』
「そうだ。だが俺が負ける事など無いのだよ。」
「あまり舐めない方が良いっすよ。」
「俺はいつも人知を尽くしている。勝つのは当たり前なのだよ。」
『応援に行くからねぇ!』
「偵察…の間違えだろ。」
『てへ☆バレた?』
そして…誠凛と秀徳の試合が始まった。