カラフルDay'S

□9.『祥吾に命を預けるのは……ちょっと勇気いるよね』
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『あ!涼太ぁー!!』


「茜っち!待ってたっすよー!!」


今日はなんと涼太が働いている空港の見学会。テツ君と園児達、みんなで来ています


『……涼太?』


涼太は一瞬で私の元へ来たと思ったらサッと私の手を取り、満面のドヤ顔でニヤっと笑った


「ようこそ!我が空港へ!」


「お前のじゃねぇーだろ!!」


ドカッ!!


『あ…!!』


涼太に一発かましたこの方は………えぇーと…高校の時涼太の……


『あ、笠松さん!』


「俺の事覚えててくれたのか!?」


『あ、はい!よく涼太をどついていたキャプテンさんですよね!』


笠松さんもパイロットに……あぁ…制服姿似合ってますよ、先輩!


「いてて…何するんすか!先輩!!」


「調子乗った事をほざいてたからだ、バカ!園児もいるのに何してんだお前は!!」


『本当だよ。子ども達に悪影響だわ』


「黄瀬君の存在自体悪影響です」


「みんなひどっ!って黒子っちはもっとヒドイ!」


まぁ茶番はこれくらいにして……ほら、子ども達もわけわかんなくて固まってるし


『今日は宜しくお願いします、
笠松さん』


「おう、任せとけ!」


「お、俺は?!茜っち!」


『あ、涼太もね』


「………泣」


嘘だよ涼太。ありがとう、感謝してるよ。でも言わない。だってすぐ調子乗るからね、あんたという奴は

















「わぁー!せんせー見て見て!飛行機!飛行機だよ!!」


「大っきいよー!」


『すごい迫力ね…!!』


今「ハンガー」と呼ばれている施設にいる。ここでは飛行機の点検や燃料補給をするみたい


『飛行機をこんな間近で見たのは初めてかも!』


「茜っち!次は管制塔に案内するっす!」


『管制塔?』


「離着陸する飛行機を安全に誘導してくれる場所っすよ。今回特別にOKしてくれたんすよー!」


『わぁ!なんかスゴそう!!行きたい行きたい!』


……なんだか私、子ども達以上に騒いでいるような…


だ、だって興奮するんだもん!!飛行機迫力ヤバイし!!


『よーし、次行こ、次!!』










管制塔へ向かっている途中でまたまた見覚えのある先輩を発見した


『あれ?あの人……』


「あぁ!森山先輩っすね!おーい森山先輩ー!」


「わぁバカ黄瀬!!あいつを呼ぶんじゃ……」


何故か必死に涼太を黙らせる笠松さん。そして、あ、やっちまった…という感じの顔をしちゃっている涼太


「……ん?黄瀬と笠松じゃないか……あああああぁぁぁぁぁ!!??」


と、急に声を上げた森山さんは一瞬で私の目の前に現れ


「茜ちゃん!あぁ…また君に会えるなんて…俺は嬉しすぎて今すぐ死にそうだ!!」


『は、はぁ……?』


相変わらずよくわからない事を言う森山さん。確かに久しぶりですけど…大げさです……


そして盛大なため息をつく涼太と笠松さんに何故か黒いオーラがにじみ出てるテツ君


「どうしたの?茜ちゃんがこんな所にいるなんて……もしかして俺に会いに!?」


「わぁー!新しいパイロットさんだ!」


「あのお兄ちゃん達と同じ服着てるしな!」


「え、え、え?」


これまた何故か森山さんは急に固まり、周りにいた園児達をじっと見つめはじめた。今度は
いったい何ですか……


「茜ちゃん……」


『はい…?』


「もしかして…ここにいる子ども全員茜ちゃんの子ども!?」


『んなわけあるかっ!!』


思わず年上の方に普通につっこんでしまったが……深刻な顔でなぁーにを言い出すかと思えば!!


「…ってか、先輩。次フライト入ってるっすよね?早く行かなくて良いんすか?」


「はぁ?何言ってんだ黄瀬!!せっかく茜ちゃんに会えたのに何が虚しく飛行機飛ばしに行かなきゃならないんだ!俺はずっとここn「とっとと飛行機飛ばして来い!!そして二度と帰ってくるな!!」………笠松鬼…」




『あ…ははははは………』


うん、楽しそうで何よりだ


こうして森山さんは笠松さんに無理やり引っ張られながら仕事に向かったのでありました……









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