ハチミツどろっぷす
□10.ドルオタ男子と嫉妬…?
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「きゃっ……!冷たい!!よくもやったわねぇ蘭!お返しよ!!」
「ふふ……あっ!冷た……っ」
「あははははっ!凛もそんな所で伸びてないでこっちに来なさいよー!」
『……私はパス』
暑い……
そう呟きながら隣に置いていたペットボトルに手を伸ばす凛
「お前遊ばねーの?」
サングラスをかけた彰が片手にかき氷を持ちながらパラソルの下に入ってきた
『暑いのは苦手なの』
「あれ、意外。ま、でも撮影の時はそんな事言ってらんねーからな」
『わかってるよ…』
海ではしゃぐ咲と蘭を見つめながら凛はため息と共にクスッと笑った
「凛ちゃーーん!」
『高尾』
声のした方向を振り向くと手を振りながらこちらに駆けてくる高尾
「俺らも今日オフだから一緒に遊ぼうぜ!……って凛ちゃん達水着じゃねーの?」
『水着持ってきてたけどね。彰が着ちゃダメだって煩くて』
「彰?」
『コイツ』
チラッと彰の方を見る凛
そしてサングラスを下にズラし、ギロッと睨む彰
「………っ!?」
『彰ぁ…なんでそんな睨んでんのよ。あぁ、高尾は私の正体知ってるからね』
「………そうか。どーも、DropSのマネやってる者です。あー水着着させてねー理由教えてやろーか?お前らがいるからだよ」
アイドルの水着姿生で拝めると思ったら大間違いだ馬鹿野郎、とつぶやく彰
「え!?マネさんだったんすか!?ど、どうも初めまして!高尾和成です!そしてなんかスンマセン!!」
高尾は少しビビリながらペコペコと彰にお辞儀をした
「…あ!凛ちゃん、あっちで木村さんが持ってきたスイカでスイカ割りするんだけど来ない?てか、来ないと俺宮地さんにどやされる…」
『宮地先輩……わかった、行くよ』
「………………」
じゃー行ってくるね、という凛に彰は少し不機嫌そうにオウ…と言った
「宮地…あの蜂蜜ボーイか」
ふむ……と少し考えながら遠くから凛の向かった方向を見つめる
「少しいじってみるか」
『うわぁ……立派なスイカ』
「ヨッ!来たか、凛」
『先輩』
「あ?てかお前Tシャツ?」
『あー……水着忘れた?』
「なんで疑問系なんだよ。ま、いいや」
『……………』
チラッと宮地を見る凛
先輩の水着…
やっぱいい感じに筋肉ついてるなぁ…無駄がない………てかなんやかんや先輩はイケメンだと思う。モテるのも納得いく……水も滴るなんとやら、あ、髪かきあげた。ファンが見たら悲鳴あげそうな仕草だな…
あれ?
『なんで私先輩の事考えてんの。変態か!!!』
「……は?」
『あ、気にしないで』
首を傾げる宮地に凛はいつも通りポーカーフェースのまま答えた
……おかしい
なんかこう…………
『暑いな…』
暑さのせいでついに私はやられたか
さっきから水着姿の先輩を見つめてしまう
『……なにこれ…なんなのこれ…』
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